2020年07月10日 1632号

【都知事選 最後の日曜日 宇都宮けんじさんの訴えに共感広がる/一人ひとりが大切にされる東京へ】

 東京都知事選(7月5日投開票)に立候補した宇都宮けんじさんを応援しようと「希望のまち東京をつくる会」は6月28日、新宿駅東南口で「これが宇都宮都政〜東京の未来を」と題して街頭宣伝を行った。

 第1部は「東京にジェンダー平等社会を」。女性、LGBTQ(性的少数者)当事者が発言する。「東京の有権者1140万人のうちLGBTは90万人。同性カップルが都営住宅に申し込めないのは人権問題といち早く気づいてくれたのが宇都宮さんだ」(立憲民主党の石川大我参院議員)

 現職の小池ゆりこ候補への批判も相次いだ。関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式へのメッセージ送付をとりやめたことに関連し「地震は不可抗力だが、朝鮮人虐殺は人がしたことだから人が防ごうと思えば防げる。お互い敵ではなく、共同でこの社会を支えようという思いを理解してくださる知事がほしい」と語るのは、作家の中沢けいさん。

 第2部「市民の政策トーク」では、市民が現場の実態を報告しつつ政策提言。

 「ここ東京にも3000人もの原発避難者がいる。宇都宮さんは日弁連会長だったとき、子ども・被災者支援法の成立に力を尽くした」「小池知事は多摩地域の5つの保健所すべてで医者を減らしながら、『機能強化を図った』と反省もしていない」「イベントの音響を手がけている。3月末から全く仕事がない。休業補償を求めたが、対象業務ではないと突き返された」「コロナ禍で泊まるところを失う人が多い。生活保護支給にあたっては居宅保護の原則を徹底してほしい」

 宇都宮さんは市民の報告・提言に一つ一つ丁寧に応えつつ、「選挙の主人公は候補者ではなく、有権者。みなさんの一票一票で都政を変える。そのチャンスが7月5日に来る。主権者は私たち俺たちなんだと訴えてほしい。一人ひとりが立ち上がれば世の中は変えられる」と呼びかけた。

市民選対も奮闘

 日野市では同時に都議補選が行われる。有賀精一市議(無所属)や立憲民主党、共産党が呼びかけた市民選対が連日奮闘中だ。

 補選は自民党と野党共闘候補(清水とし子前共産党市議)の一騎打ち。27日の街頭宣伝には1100人が集まり、宇都宮候補と清水候補がそろって訴えた。「今まで自民党に入れていたが、もう入れない。野党に」と話す市民も。有賀市議は「単なる都議補選ではない。安倍政治に審判を下す選挙だ」と力を込める。

 自民党衆院議員は「普通なら負ける選挙じゃない。国政の至らなさで国の構図が持ち込まれてしまった」と危機感を抱く。

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