2020年07月31日 1635号

【2020年7月18日配信 イラク平和テレビ局in Japan 女性は抑圧と資本に反対して立ち上がる―イラクの国際女性デー】

 2020年3月8日、バグダッドで国際女性デーの集会とデモが行われた。サナテレビは現場に駆けつけ、参加した3人の女性活動家にインタビューを行った。

 最初に登場する女性は「今日素晴らしかったことは、学生がデモ行進をしていたことです」と感動を口にする。「私たち女性がこの革命(2019年10月のイラク市民蜂起)の核となっている」と確信を語る。

 2人目の女性も、国際女性デーを女性自身が主催し、10月市民蜂起で果たしてきた女性の際立った役割を自信に満ちて話す。

 デモの中で、女性たちは「世界の女性たち、団結して抑圧と資本に対して…立ち上がろう」と書かれた横断幕を掲げて行進する。その闘いの高まりが臨場感を持って迫ってくる。

 3人目の女性は「女性が舞台に立ち、社会を変革する本当の勢力を代表しているのだ、ということを確認しましょう」と呼びかける。「女性はイラクの社会変革の場に立っている。これが10月市民蜂起で勝ち取った最も重要なものです」と断言する。

 もちろんイラク女性の闘いは簡単なものではない。一人目の活動家が言うように、若い女性への殺害、誘拐、拷問といった大変な犠牲があったことも、彼女たちは忘れていない。

政権を倒した市民蜂起

 10月市民蜂起では、失業と貧困、社会サービスの崩壊を押し付ける腐敗した政府に対して市民が立ち上がった。この市民蜂起がアブドルマハディ前政権を倒し、5か月もたってようやく現在のカディミ政権が発足するという事態となっている。その中で、女性の役割が非常に大きなものであったことを実感できる映像だ。

 グローバル資本による差別と分断、格差拡大に対して闘うイラク女性に、日本からも連帯したい。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS