2020年08月07日 1636号

【議会を変える市民と変える/東京都日野市議・有賀精一/市政の腐敗は許さない】

 昨年5月31日号の本コラムの続報です。

 日野市元副市長河内久男氏は、日野市立病院で院長相談役(臨時職員)として勤務していましたが、市に届け出もなく区画整理組合の仕事を請け負い、組合理事長相談役として報酬を得ていました。

 私は、資料請求等を駆使して河内氏が病院勤務時間中に中抜けし組合理事会に30回以上出席していたことを明らかにし、昨年6月議会の一般質問で追及。新聞各紙が報道し、東京MXテレビも私のインタビューを放映しました。

 市は、河内氏が昨年3月末に臨時職員を辞めるので3月議会では見え透いたごまかしの答弁を繰り返していましたが、不正の事実を公にされ、逃げられなくなりました。

 市議会も昨年3月には私と奥野倫子議員の出した百条委員会設置動議を2対21で否決したのですが、私の一般質問を受けて疑惑究明決議を全会一致で上げることに。

 市は第三者委員会を設置せざるを得ず、厳しく追及される立場になったのです。

 遅れに遅れて第三者委員会が今年2月19日に明らかにした報告の内容は驚くべきものでした。

 市立病院からは日額給なるものが給与と別に約2316万円支払われ、昨年3月退職までの約7年間で給与総額は8123万円。ほぼ同時期に区画整理組合からも1億7200万円の報酬があり、総計は2億5千万円を超えます。

 区画整理組合事業を動かしていたのは河内氏本人。税金対策として特別損失補償金なるものを捻出させたり、組合会計から毎月100万円を互助会費として引き出させ商品券を購入して内輪で配ったりしていたのです。

 第三者委員会は社会常識に反すると厳しく批判。当然のことながら、市の責任は重大であり、私たちが住民監査で追及した意味がまさにハッキリしてきました。

 市長はこの春、広報の紙面2ページを使い、河内問題の報告と謝罪をしました。

 けれど、これは疑惑究明の始まりに過ぎません。河内氏によって行われた不正は市立病院や区画整理組合にとどまらないのではないか。その疑いは濃厚です。

 どうやら紙幅が尽きたようです。またの機会に報告いたします。日野市ホームページから2018年12月、19年6月の有賀一般質問を視聴してみてください。問題がよくわかります。
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