2020年08月14・21日 1637号

【コロナ禍のりこえ、ともに生きる 今、学校を変えよう】

 ZENKOの子ども・教育問題の分科会に向けては、教職員なかまユニオンとフリースペースの仲間で実行委員会を作り、準備してきました。タイトルは「コロナ禍を越え、ともに生きる――教育はいま…」。

 コロナ禍の学校休校・再開という事態に直面し、多くの新しい経験をしました。不登校の子どもたちの居場所や学校というそれぞれの場所での経験を交流しあう中から、これまでの教育・学校のあり方を問い、これから進むべき道を共有しようという分科会でした。

 報告は3本。1本目は、フリースペースひまわりから、新型コロナ感染拡大の中での「クラスジャパン」などの教育産業参入の動きと学校再開後の「学習の遅れを取り戻すこと」を最優先する動き、そこでの子どもたちの様子を報告。

 2本目は、フリースペースたんぽぽから、パンフレット「不登校の私からあなたへ」の紹介とたんぽぽに通ったMさんが感じた学校への拒否感について。

 3本目は、教職員なかまユニオンから、全国一斉休校下での「労働安全衛生環境」にかかわる労働条件と子どもの生活支援の要求活動、学校再開過程で以前の授業と学校生活に戻るのではない≠゚ざすべき今後の学校に向けた要求等についての報告でした。

 その後、「課題と方向性のたたき台」として、 実行委員会から「コロナ禍で浮かび上がった教育の在り方」「新たな時代の教育の在り方は?」等論議の素材を提供。決議案を紹介して、グループ討議、全体討議を行いました。

教育民営化にノー

 全体論議では、「学びたい」という思いから大きくずれた大学のオンライン授業の現実についてや、「20人学級要求だけでは子どもたちの人権を尊重した学校にはならないのでは?」などの意見がありました。発言趣旨をふまえ、決議案に「正規」教職員の増員や「公教育は民営化してはいけない!」等の文言を加えて確認しました。

 コロナ禍で明らかになった教育・学校の課題と私たちがめざす道、明日からやるべきことが見える分科会となりました。

(大阪・教職員なかまユニオン 松田幹雄)

 
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