2020年08月28日 1638号

【カジノがある横浜を将来世代に残さない 市長リコールからその先へ】

 私は横浜市が進めるカジノ付きIR(統合型リゾート)構想に反対し、カジノを止めるための市長リコール運動に参加しています。

 IR構想は、表では華やかな国際会議場、ホテル、劇場、市民が楽しめる憩いの場などが紹介されていますが、それだけでは赤字になる。横浜市が期待する税収を得るためにはカジノが不可欠で、そこで多くの市民のお金が巻き上げられる必要があります。

 私には中学生と高校生の子どもがいます。彼らには地域の人々を笑顔にする、持続可能な仕事に就いてほしい。カジノはその正反対にある、何も生まない、むしろたくさんの不幸を生むビジネスです。そこから福祉・教育サービスが得られるような横浜市の未来を、私は残したくありません。

 ただ「市長リコール」は、とても強い言葉です。「カジノ反対のために市長をリコールするのはやり過ぎでは」という声も聞かれます。けれども、それは違います。横浜市の未来を不安定で危険なカジノの収益に依存させようという政策は、市長がリコールされるほどの大きな問題です。

 しかも当の林市長は、選挙当時はこの問題について「白紙」としていました。私はその言葉を疑っていましたが、2019年8月にIR誘致が発表された時には多くの市民が驚き、反対運動に参加し始めました。

 その上、この半年のコロナ禍対応の不十分さや、子育て家庭が求める児童館や公立中学校給食の未実施、市内の米軍跡地にディズニーランド級のテーマパークを作る構想発表など、住民の暮らしに寄り添わず、既に横浜にある数多くの魅力を無視し、自然を壊して新たな観光スポットを作ることに熱心な林市政は、リコール級の課題のオンパレードです。

 一方で、この運動を単にカジノが悪い、市長をリコールしよう、ということだけに終わらせてはならないと思います。私たちが住む横浜にとって、将来世代が幸せに暮らすためにはどのような産業が望ましいのか、市民で考える運動に広げたいと考えています。

(横浜市鶴見区 藤川祥子)

横浜市長リコールへ

 「カジノはいらない。カジノ誘致の予算はコロナに使え」と10月5日開始予定の林・横浜市長リコール直接請求署名運動への決意を語る「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」代表の青島まさはるさん(8月9日 横浜・鶴見駅前)

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