2020年09月18日 1641号

【1641号主張 安倍政治継承の菅にノー MDS結成20周年集会へ】

最悪の菅政権へ

 自民党総裁選は、菅義偉(よしひで)官房長官が安倍政権の継承をかかげて5派閥の支持を取り付け、大勢は決している。これまで政府と官僚を抑えてきた菅を担ぐことでグローバル資本の利益を守れるとふんだのだ。

 安倍政権の数々の悪行を司令塔として遂行してきた物人が首相にすわる。最悪だ。菅は、コロナ対策でも企業利益優先で検査・医療を抑制し市民の命をないがしろにする。「モリカケ」「桜」の疑惑にフタをする。沖縄辺野古新基地建設を強行し、新自由主義政策でさらに貧困を拡大する。

 公明党、日本維新の会との太いパイプのもと早期の解散・総選挙をうかがっている。「新内閣ができてフレッシュで評価が高い時に信を問う」(9/6自民鈴木俊一総務会長)と、票をかすめ取ろうと狙うのだ。

支持は得られない

 改憲発議もできずコロナ大失策で支持率が急落し、追いこまれた安倍は政権を投げ出した。継承する菅政権も必ず支持を失う。菅が内閣入りを進め「菅銘柄」とまで言われた河井克行前法相と妻案里は公選法違反で裁判にかけられ、批判のまとだ。

 菅の地元、横浜市によるカジノ誘致は、猛烈な市民の反対にあっている。カジノの是非を問う住民投票条例制定の直接請求署名運動も開始され、さらに10月5日カジノ推進の林文子市長リコール(解職)直接請求署名がスタートする。人口375万の大都市での市長リコール運動は前代未聞だ。カジノ誘致そのものが、国会議員の汚職・逮捕とコロナ危機で予定通り進んでいない。

 菅政権誕生に期待する維新は、大阪市廃止の「都構想」の11月1日住民投票強行を決めた。だが、広範な市民と地元自民党をも含む反対に直面している。

 アベ政治の継承をもくろむ勢力は、市民の強い怒りを突きつけられている。

根本的変革へ

 99%の人びとは、安倍が切り捨ててきた命と生活を守る政策を切望している。早晩、政権を問う衆議院選挙が行われるが、市民と野党の共闘の歩みは、いまだアベ政治に変わる政策=政権の方向性を示せていない。政党を突き動かすとともに、地域からの市民の運動を力強く作り出し、変革要求を大きく束ねていくときだ。

 MDS(民主主義的社会主義運動)は今、「コロナ危機を克服し社会を変える18の政策」を掲げ、命と暮らしを守る運動、地域を変革する運動を強めている。

 MDSは2000年の結成以来、20周年を迎えた。すべての市民とともに平和と民主主義が徹底される社会への根本的変革、民主主義的社会主義をめざし、20周年集会(19日東京、20日大阪)を開催する。参加を心から呼びかける。

  (9月7日) 
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