2020年09月18日 1641号

【大阪「都構想」 住民投票でもう一度ノーだ/地元から反対行動 全区で手ごたえ】

 「都構想なんで今やるんや、コロナ対策が先やろ」「いいこと何もない。コロナ対策してほしい。絶対反対する」―大阪「都構想」反対のビラを受け取る市民の反応だ。大阪府は新型コロナ新規感染者数で東京都と競っている現状だ。「都構想」より「コロナ対策」。市民の率直な声があちこちから上がった。

 大阪市議会が協定書の採決を行った9月3日を中心に、地元から反対の声を掘り起こそうと「大阪・市民交流会」が24の全行政区で情宣行動に取り組んだ。前日の2日とあわせ、のべ100人以上が参加し、ビラ3000枚を配布した。

 「吉村さん頑張っていると思ったが、介護保険料は高い。都構想はよくわからん。あんなん詐欺師や」。兵庫県西宮市から引っ越してきたという男性は維新に対する怒りを語った(中央区)。「維新のやり方には腹が立つ」(福島区)。

 反対の声を広げたいという市民は多い。「このビラ、ツイッターに載せていいですか」と聞く若者(西成区)や当日、ビラ配布に飛び入り参加も(住吉区)。スタッフは「区役所前は市民に事実を伝える場としてよい場所だと感じた」と感想を持った。

市役所前では終日行動

 議場のある市役所庁舎前では朝8時30分から夕方7時まで、反対行動が続いた。「議場にいる議員のみなさん。責任ある判断をしてください。こんな欠陥協定書で採決できるんですか」。マイクで呼びかけるのは「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」代表の山川よしやすさん。ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)とともに「24区役所前同時アクション」を企画し、成功させた。コロナの影響を無視した税収水増しなど協定書の欠陥や大阪市解体に財源を費やす都構想のウソを指摘した。

 多くのマスコミの取材に応じ、維新が説明を一切省く中で地元で反対の声を広げる必要性を語った。

 維新は住民投票を11月1日に強行する。「都構想」の実態は市民に全く伝わっていない。投票1か月前の10月3日に予定する御堂筋パレードを一つの節目に、地元で「都構想」反対の声を一気に広げることが鍵だ。



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