2020年09月18日 1641号
【独自の検査体制拡充を 区民の声を直接届ける 東京・大田区】
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ZENKO南部は毎週街頭で新型コロナの署名やアンケートに取り組んできました。寄せられた区民の声を直接届けようと9月3日、大田区と交渉を行いました。
8月に提出した7項目の「新型コロナ感染症に関する要請」には、▽「世田谷モデル」のような区独自の検査体制の拡充▽病院経営への支援と医療労働者への待遇改善施策▽保健所業務の拡充を図るための職員臨時の採用―などを盛り込んでいます。今回は保健政策課長の対応になりました。
区側の回答は「誰でもどこでも」という全員検査に対して、「世田谷方式はとらない。検査万能ではない。都が言っているように高齢者施設での検査を拡充し、命を守るための医療体制を充実させる」と国や都の方針に追随する姿勢です。医師会の協力で作られたPCRセンターの検査数が1か月100件程度にとどまっていることには、「数が増えていないのは事実だが、理由はわからない」。さらに保健所の要員拡充についても、「職員の採用などは考えていない。保健師は民間への委託を増やしていく」などとしています。
病院支援については、コロナ患者を受け入れた病院への支援として、区議会に3・7億円の予算を計上していると回答。6月に出した我々の陳情や区民の声に押され、不十分ながらも「感染拡大防止物品の購入補助」を中心とした予算案を出してきたようです。
最後に秋冬のコロナ対策強化を求めたことに対し、「インフルエンザワクチンの高齢者への無償投与を進める」などの返答にとどまり、対策に真剣に取り組んでいるとは言えない状況が浮き彫りとなりました。
(東京・ZENKO南部・佐々木透) |
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