2020年10月09日 1644号

【みるよむ(564)2020年9月26日配信 イラク平和テレビ局in Japan 2020年米国議会予備選挙―DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)の躍進―】

 2020年の米国連邦議会や州議会の民主党予備選挙でDSA(アメリカ民主主義者)が躍進している。今回は、コロナ危機下でのDSA候補者の選挙キャンペーン映像をお伝えする。

 現職の連邦下院議員オカシオコルテス(ニューヨーク州)は、外出も難しい住民に戸別訪問して食料を届ける。地域の年配者に介護の手を差し伸べる。路上で出会う市民と対話し、メディケア・フォー・オール(すべての人への公的医療保険)やグリーン・ニューディールなどのDSAの政策を語りこむ。住民に直接働きかける多くのボランティア部隊も力を発揮し、彼女は前回以上に圧勝した。

 ニューヨーク州のDSA推薦新人候補ジャマール・バウマンも同様だ。困窮する住民に食料を届け、市民と語り要求をつかむ。選挙区に住んでもいない民主党タカ派(イラク戦争に賛成しイラン核合意に反対した)の重鎮下院議員に圧勝。政界に激震を走らせた。

BLM運動の先頭に

 コーリー・ブッシュ(ミズーリ州セントルイス)は、BLM(黒人の命を軽んじるな)運動を全米に広げたファーガソン事件抗議行動をリードした活動家だ。連日続くBLMデモの先頭に立ち続けた。60万の携帯メール、2万軒のドアノックを組織し、2年前から得票率を23ポイントも上げて有力議員に大逆転勝利。驚愕の番狂わせ≠作り出した。

 ニューヨーク州下院議員に当選したゾフラン・マンダニは、イスラム教徒の多い選挙区で多数の住民ボランティアとともに食料支援しポスターを届けてきた。

 借家人運動の活動家マーセラ・ミタイネスも数百票差で州下院議員に当選。千人の労働者ボランティアを組織し訪問と対話で勝利した彼女は、勝利第一声で「DSAの会員になりましょう」と人びとに訴えた。

 社会主義者こそが社会を変えている。DSAのように闘い社会を変革しよう。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS