2020年10月16日 1645号
【コロナ禍でも文化の灯は消さない 「月桃の花」歌舞団 まつりや公演に奮闘中】
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コロナ禍の厳しい状況下、「月桃の花」歌舞団はさまざまな努力を重ね、各地で祭りや野外公演に奮闘している。福島県郡山市での祭りの報告、神奈川野外公演の呼びかけが寄せられた。
歌、踊り、語りで心揺さぶる 命のつどい 福島・郡山
2020年9月21日、福島県郡山市で「福島と沖縄をつなぐ命のつどい」というお祭りを開催しました。
初めて実行委員会を作って進めることとなり、私が所属する「月桃の花」歌舞団、「チェルノブイリ法日本版をつくる郡山の会」、「NPO法人ライフケア」、「原発いらない金曜日」などの協力のもとスタートしました。
手探り状態のなか、それぞれのメンバーが独自に出演交渉し、このお祭りのために関西・関東からも駆けつけてくれたのです。被ばく・貧困・環境汚染などに取り組む団体の方がスピーチする時間も設けました。
お祭りでスピーチという斬新な試みでしたが、お客様から「スピーチをきいて涙がとまらなかった」「原発事故をなかったことにしてはいけない」「知らなかったけど福島の現状はこんなにひどいのですね」といった感想が寄せられました。
このコロナ禍の厳しい状況のなかでも、なんと400人近くの方が足を運んで下さり、盛大に終わることができました。
「歌声、踊り、演奏、語りで心を揺さぶり心に響く」―そんな内容のお祭りを観て、福島で生活することを余儀なくされている方も次の一歩を踏み出せた時間になったことと思います。
また今回、若い2人のボランティアさんが参加してくれました、お祭り後に開催した歌舞団カフェでは、三線(サンシン)を習いはじめたばかりのIさんが「エイサーと三線の二刀流でいきたい」と志高く練習に励んでいます。11月からは新たなエイサー希望者も練習に加わることとなり、福島歌舞団もようやく次の一歩を進めることができたと思い、うれしいかぎりです。
なにより、今回のお祭りを成し遂げられたのは、たくさんの仲間の協力と支えがあったからであり、感謝せずにはいられません。だからこそ私はこれからも飛躍し続けていきます。
(「月桃の花」歌舞団 大藤圭子)
野外公演にチャレンジ 人は言える場を求めている 神奈川
10月25日、川崎市・中原平和公園野外音楽堂で神奈川公演を行います。今回は、コロナ対策を考えて、関東でも初の野外公演にチャレンジします。これまで、歌舞団の中で何回もミーティングを重ね、コロナ禍で、苦しんでいる人、孤立している人とつながりたい。文化の灯を消したくない≠ニいう思いで、コロナ対策をきちんととって、公演を行うことを決めました。
9月6日に行った公開リハーサルには、天気が悪い中、約50人が参加。中にはコロナ感染予防のため、電車に乗れず3時間も歩いて見に来てくれた人もいました。公開リハーサルを見て、沖縄出身の方が「現代社会の中にも、繰り返して『ガマ』が生まれているんだ。その『ガマ』の中で苦しむ人が上げる声を、誰かが聞いていかなければと感じた」と感想を述べました。今回の特徴は、終わった後の感想交流会や若者交流会で、ほとんどの人が発言していたことです。今、言える場を求めている人が多いのでは、と感じました。
本公演では照明も入れて上演します。野外公演での照明を楽しんでいただけるのではないかと思います。公演を通してつながりを作り、声をあげることができる社会を作っていきたいと思っています。ご来場、よろしくお願いいたします。
10月25日(日)午後4時半開演/入場料は一般2000円ほか/賛同金にご協力を 1口2千円 郵便口座 00140-8-166822/問い合わせ info@gkabudan.jp または 090-1215-5220(ムロウ)まで
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