2020年10月30日 1647号

【第34回団結まつり開く 命を守る地べたからの闘いを/自己責任ではなく支え合う社会へ】

 「命(ぬち)どぅ宝」「自己責任社会から支え合う社会へ」を掲げた第34回団結まつりが10月18日、東京・亀戸文化センターで開かれた。コロナ禍の中、初の屋内開催となり、ライブ動画がネット配信された。

 「仕事を、家を失う人が数知れない。菅内閣は新自由主義を徹底しようとしている。人を人と思わない政策を絶対に止めなければ」「この国は壊れていると日々感じる」。実行委員会と司会の開会の言葉に続き、東京全労協の寺嶋豊事務局長が「きのう中曽根元首相の合同葬があった。彼が強行した国鉄分割・民営化で多くの仲間が職場を去り、解雇された。こうした悪業を行った者を税金で慰霊する国を許してはいけない」と語気を強める。

世界と共に大浦湾守る

 沖縄・平和市民連絡会の上間芳子さんから「様々な面で沖縄に圧力をかけ、県民を分断してくるのが菅政権。全国・全世界と一緒になって大浦湾を守る」、韓国・希望連帯労組から「解雇は殺人。解雇されない権利を求め、国境を超えて連帯しよう」とのビデオメッセージ。日本製鉄元徴用工裁判を支援する会の山本直好さんは「被害者が存命中に解決したい。韓国大法院判決から2年の10月30日、東京総行動の日本製鉄前行動に結集を」と訴えた。

 「避難者の住宅追い出しを許さない会」の熊本美彌子さんが「県外でやっとの思いで暮らす避難者を相手に福島地裁で裁判を起こすのは、いじめそのもの」と支援を呼びかけ、日野市議の有賀精一さん、もんじゅ西村裁判原告の西村トシ子さん、「月桃の花」歌舞団、ジュゴン保護キャンペーンセンターが平和・人権・環境リレーアピール。横浜でカジノ推進の林市長リコール署名集め真っただ中の青島まさはるさんらからもリモートで発言が届いた。

 歌と演奏で連帯を表したのは、ジョニーHさん、日音協東京都支部の狭石啓子さんと岩野浩昭さん、ZENKOジムキョクズ。唄三線(さんしん)とピアノ・コーラスの琉球・八重山フィーチャーユニット、Milk[弥勒]は大浦湾の美しい映像をバックに『海は命の宝物』『世乞い(ゆーくい)唄』などを歌い上げた。

争議団結集 解雇禁止へ

 団結まつりの主役はやはり争議団。ホールで物資販売活動に声を枯らし、ステージからも解雇撤回をめざすユナイテッド闘争団とJAL不当解雇撤回争議団、全日建運輸連帯労組関西生コン支部に対する誹謗中傷記事に反撃する「週刊実話提訴プロジェクト」、派遣労働者の雇い止めと闘う首都圏なかまユニオン、残業代裁判で最高裁勝訴をかちとった全国際自動車労組、公務災害認定裁判を闘ってきた全国一般東京労組文京七中分会がアピールをつなぐ。首都圏なかまユニオンのNさんは「日本は先進国の中で一番非正規差別が多い国。それは声を上げる非正規が少ないからだ。派遣労働者どうし横のつながりをつくろう」と力強く呼びかけた。

 最後に「『命を守る医療・福祉・介護・教育を!』『コロナ危機下での解雇禁止!』の声を共にあげよう」との団結まつりアピールを採択。生存権と自治を守る地べたからの闘いの強化を誓い合った。



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