2020年11月20日 1650号

【防衛省交渉 基地・弾薬庫でなくコロナ対策、命を優先しろ】

 防衛省交渉では、史上最大5兆5千億円の大軍拡ではなく、軍事費をコロナ対策に回せ≠ニ要求。防衛省側は「国民の命と平和を守ることは政府の責務」と居直り、参加者は「今命が失われているのはコロナだ。軍事費でなくコロナへ」と批判を突きつけた。

 沖縄・辺野古新基地建設も「普天間飛行場の移設のために唯一の解決策」という答弁を繰り返すばかりだ。辺野古の工事現場でコロナに感染した作業員が出たのに工事を続けている点を追及すると、「濃厚接触も対策した上で再開」と弁明。参加者が「作業員は基地内にも入っている。感染が多発している米軍兵士による濃厚接触について追跡しているのか」と迫ると、防衛省側は回答不能に。

 さらに、居住地から200bしか離れていない宮古島の弾薬庫設置問題では、担当は「今は火薬庫と呼んでいる。火薬類取締法で安全管理を徹底している」とはぐらかす。「何を配備するのか」と問うと、「中距離地対艦誘導弾や中距離地低空誘導弾」。これに対し「普通の火薬の安全管理ではない。巨大な軍艦でも沈没させるミサイルが爆発して、200bのところに住む住民に危害が及ばないのか。科学的に証明できるのか」と問いただすと、一言も反論できなかった。

 菅内閣の軍拡戦争路線は沖縄・南西諸島をはじめ文字通りすべての市民の命を踏みにじることを明らかにし追及した交渉だった。

(ZENKO全国事務局・森文洋)
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