2020年11月27日 1651号

【ZENKO沖縄参加団に加わって 人びとが灯す火は消させない】

 沖縄は、気温30度の暑さで出迎えてくれました。

 辺野古での座り込みではコロナ禍でのごぼう抜きを体験。沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さんには、安和桟橋と塩川港でドローン映像を見せていただきました。「ヘリパッドいらない」住民の会・儀保昇さんには、自然農法の農場案内とともに、高江で米軍の訓練が増え暮らしが脅かされていること、輸送ヘリコプター墜落時の状況を伺いました。爆音を轟かせ低空飛行で飛び去ったヘリコプターに、私たちの胸中を察するかのようにヤンバルクイナが鳴いてくれました。

 ZENKO兵庫メンバーは、来年3月の『沖縄スパイ戦史』上映会に向けて、舞台となった土地を訪ねました。映画に出演された瑞慶山良光さんにお話を伺い、91歳とは思えない足取りで寒緋桜(カンヒサクラ)を案内して下さいました。朝鮮学校の歴史を描いた『ニジノキセキ』上映会成功に続く奇跡への軌跡≠ニ感じています。

 キャンプ・シュワブゲート前のピースキャンドルで、ろうそくの灯や上空の星を見ながら、私は思いました。巨大な火の塊をため込み大量の危険物を垂れ流す軍事基地や、大量のエネルギーを必要とし過剰な火を噴き出す戦闘機、人びとの心と体を蝕み命を奪う武器などはいらない。沖縄の人びとが長年にわたり灯し続けている火(暮らしに役立ち、心と体を温めてくれる火)を分けていただき、その種火を消さないように活動していこうと。

(ZENKO兵庫・井上孝彦)

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