2020年12月25日 1655号

【カジノ阻止への道 切り開いた 横浜市長リコール署名9万 次は住民投票条例可決、市長選勝利だ】

 12月5日、横浜市の林市長のリコールを目指す署名は終了し、15日、市の署名数が発表されました。9万111筆と残念ながら法定49万筆には及ばず解職請求は成立しませんでした。

 私たち「さよならカジノ鶴見リコール署名センター」では最終的に1万1603筆の署名を集めることができました。コロナ禍で大きな困難を伴った署名活動でした。その中でこれはたいへん大きな数。今後カジノ誘致を止めるための方向を開いたと考えています。

 あるスタッフは「コロナ感染者を出さず、事務所を閉めることもなく良かった。49万の目標に比して厳しい結果だけどよく集めたと思う。住民投票、リコール両方があったから、市長を追いつめ徐々に態度を変えさせた」。実際、わずか3か月の間に事実上2つのカジノ誘致反対の直接請求署名30万を集めたことが、市長の動揺や藤木横浜港運協会前会長の「(カジノ賛成の)自民党は全部落とす」との発言につながっています。

 この署名運動で、徹底して市民と対話をしてきました。今回初めて署名活動に参加した24歳のAさんはスーパーの前に立ち署名を集めました。「僕とは違う意見の方でしたが、話すことでその方の林市長への憤りが伝わってきました。こういうのが民主主義なんだなって思った」。そのあと何度も街頭に立ちました。

 「近所をとにかく回った。これまで会えなかった読者に会えた。高齢者も若い人とも会えた。どういう人が『青島通信』読者なのかわかった」と70代のBさん。

 11月2日以降、鶴見区内の街頭署名が伸び悩み、他区にも署名スポットを広げました。また、鶴見でも戸別訪問を強化し、駅やスーパーに来られない人たちにも語りかけました。「林市長のやり方は許せない。辞めさせるべき」「中学校給食やってないんでしょ。カジノなんかやっているときじゃない」「コロナで林市長は何にもやらない。出てこない」―私が訪問した地域でもこうしたたくさんの声が聞けました。

共同アピールに反響

 署名運動が後半に差しかかった11月11日のリコール相談会で「共同アピール」を採択しました。改めて、住民投票を取り組んだグループや市民に向けて、住民投票条例を否決させないためにも、来年8月には必ず行われる市長選でカジノ反対の市長統一候補を勝たせるためにも共同でリコールを成功させようと発信しました。アピールには、住民投票に取り組んでいた様々な方から賛同をいただき反響がありました。

 横浜市は12月11日、IR(統合型リゾート)実施方針を突然市議会に提示し、説明を強行しました。19万集まった住民投票条例を否決するという情報もあります。リコール署名の成果をもとに、これを阻止する取り組み、カジノ反対の市長を実現するための取り組みを開始します。

(横浜・さよならカジノ鶴見リコール署名センター・青島まさはる)

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