2021年01月01日・08日 1656号

【若者使い捨てと闘うワツコ争議/試用期間解雇を撤回せよ】

 12月18日、なかまユニオンは、若者を不当にも試用期間解雇したワツコ(株)に対して団体交渉の再開を求める社前行動に取り組んだ。行動には当事者も含め12名の組合員が参加した。

 ワツコは、大阪市内のなかまユニオン組合事務所から徒歩約10分の距離にある通信機器等を販売する会社である。正社員として雇用されたAさんのもとに昨年6月、会社から突然試用期間満了通知(=解雇通知)が送付されてきた。そこには、Aさんの人格を否定する、事実と異なる事由が記載されていた。

 なかまユニオンは、不当な試用期間解雇の撤回を求めてワツコに団体交渉を申し入れた。会社は2回団体交渉に応じたものの、2回目の団体交渉の最中に、「組合は同じ質問、無意味な質問を繰り返しいたずらに交渉を長引かせている」などといいがかりをつけ、途中で一方的に団体交渉を打ち切ってしまった。以降何度も団体交渉を申し入れたが拒絶している。大阪府労働委員会にあっせんを申請したが、それも拒否。団体交渉拒否の不当労働行為について、労働委員会に救済の申立を行い、第1回調査が12月22日に行われる。

 しかし、労働委員会の結論が出るまでには相当の時間がかかることから、なかまユニオンは、粘り強く団体交渉を求めていくこととし、この日の行動に取り組んだ。会社に団体交渉申入書を受け取るよう要請したところ、会社は事務員が「受け取ればいいんでしょ。置いといてください。」との対応。対応は事務員にまかせながら、管理職らしき人物が事務室から私たちの行動をビデオに撮っていた。

団交でも裁判でも

 人通りは多くはないものの、道行く人のビラの受け取りはいい。「ワツコ知ってる」「カンパはいらないの?」等の反応があった。近くのスーパーに場を移し、情宣行動にも取り組んだ。

 会社は、団体交渉を拒否する一方で、地位不存在確認を請求して京都地裁に労働審判を申し立てるという考えられない行動に出た。A組合員は、地位確認を求め大阪地裁に提訴した。現在裁判は大阪地裁に統合されて進行している。

 若い労働者が使い捨てにされる社会を変えていくためにも、ワツコ(株)争議の勝利を何としても勝ちとりたい。今後もそのための行動に取り組んでいく。ご支援をお願いしたい。

(なかまユニオン京都支部・小山敏夫)

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