2021年01月29日 1659号

【沖縄戦と基地 闘う人びとから学んだ ZENKOユース平和参加団in沖縄】

 1月8〜11日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)ユース平和参加団は沖縄を訪れた。沖縄戦や基地の現実に触れるなど、貴重な経験を積んだ。参加者に感想を寄せてもらった。(5面に関連記事)

戦時中の社会に戻してはいけない 改めて確信

 私はユース平和参加団に初参加し、初めて沖縄に行きました。2日間の参加ででしたが、とても有意義な2日間にできました。

 平和資料館や平和の礎(いしじ)に行ったときには、当時の日本の教育やナショナリズムの惨(むご)さ、学徒動員されて命を奪われた学生やその人柄、さらには曲がった正義や歪んだ愛国心について知りました。学校ではやらなかったこうした歴史を学ぶことは、戦争を繰り返さないためにも日本の教育には必要だと感じました。

 米軍基地や辺野古について、初めてテント村や現場を訪れましたが、公安警察と同じくらいヤバイ空気を感じました。そして改めて新基地建設はいけないと確信し、現政府の軍事や防衛のやり方は意味を成してないと感じました。

 実際の沖縄の基地や戦争体験者のエピソードなど当事者の経験を聞いたことは身に染み、今一度、憲法を守り戦争に反対すべきだと結論付けることができました。そして同時に、政府が戦前や戦時中のような社会に戻そうとしていることも確信しました。

  (神奈川・岩本悠佑)

努力で基地建設を止められる 希望が見えた

 私は基地についての話が特に印象に残りました。

 2年前にも辺野古の新基地建設現場を訪れましたが、当時は平らな地盤があるのみでした。今回は、周りにテトラポッドが敷き詰められ完成の高さになっていました。ものすごいスピードで基地建設が進められていることが分かりました。

 基地建設が進められている中、工事を中止することは難しいと思っていました。しかし、名護市東海岸入会漁業組合の新名(にいな)善治さんのお話で考えが変わりました。

 新名さんは「4年前から漁業組合として認めてもらうために何回も認可をお願いしているが、許可されない」とおっしゃっていました。県は維持継続できるかが不安で認可できないと言うので、新名さんは去年10月からイカラーという加工品を作り毎月30万円以上の売り上げを目標に取り組んでいます。

 現在は目標を維持できており、組合として認可されれば漁業権を得て辺野古の埋め立てを止めることができる、と知りました。積み上げてきた努力で基地建設を止められる。新名さんのお話でが希望が見えました。

  (滋賀・岩崎奈那美)

心が痛かったガマ 戦争は絶対にしてはいけない

 この4日間で私はたくさんのことを学びました。

 一番印象に残ったのはガマです。平和祈念資料館内に展示されたガマの中はとても怖く、母親が子どもの口を塞いでいる人形がとても強く頭の中に残っています。横には恐ろしい形相をした日本兵が銃剣を持って立っている。私がミュージカルをしている沖縄戦の場面そのままで、本当に心が痛かったです。

 読谷村(よみたんそん)のチビチリガマは、2年前にも見たのですが、今回、新たな視点で見ることができました。ガマの中はとても暗く、そして湿気で暑いほどでした。骨やくし、化粧品、入れ歯などがあり、ここで「集団自決」させられたと聞き、そこまで追い詰められていたんだと学びました。本当に戦争は残酷で絶対にしてはいけないと思いました。

 嘉手納基地、普天間基地も印象に残っています。オスプレイがたくさん飛び、騒音の影響で学業にも支障が出る、寝不足で病気になるなどの話を聞き、改めて辺野古新基地を作ってはいけない、これ以上沖縄に基地はいらないと思いました。

   (大阪・谷上瑠洋)

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