2021年02月19日 1662号

【現場の声を伝え前進/8回目のコロナ対策要請行動/大阪・枚方市】

 大阪・枚方(ひらかた)市に対する8回目の要請行動を2月5日に行った。事前に3グループに分かれ車に分乗、市内34か所の介護施設を訪問してアンケートを依頼。約20か所から回答を得て、その結果をもって臨んだ。回答には深刻な介護現場の叫びがあふれていた。

 実際にクラスターが発生した施設では、陽性となった利用者が入院できず、施設で看なければならないとういう異常事態に直面。医療の専門スタッフもいない。市は保健所に丸投げし、保健所も余裕がないのか電話対応だけ。結局、2人の施設職員が泊まり込んで対応をせざるを得なかった。せめて発生直後には現場に来て、指示や指導をしてほしかったと不安を訴えた。

 何より問題なのは、これだけの大変な対応をしたにも関わらず、行政からの財政的な支援がないことだ。感染者が出れば支給される20万円の慰労金は昨年の6月までの措置。感染対策に要した費用への支援金も上限があり、すでに限度を超えていて利用できなかった。

 クラスターとまではいかなくとも少数の感染者はあちこちの施設で出ており、感染への不安は大きく、PCR検査の拡充を求める多くの声が寄せられた。

 こんな実態を絶対行政に伝えなければと強く思い、要請に臨んだ。市長公室、コロナ対策本部事務局、長寿・介護保険担当課、保健所を回り要請書を読み上げ、訴えた。「状況はよくわかる。市としても対策を取りまとめているところ。3月議会で動きがある」と前向きな返答があった。

 私たち市民の粘り強い取り組みが少しずつ市を動かしていることを感じた。今後も現場の声や状況をしっかりつかみ、行政に伝え、誰もが安心して働き、生活できる枚方市をつくっていきたいと思う。

(平和で豊かな枚方を市民みんなでつくる会・松田久子) 

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