2021年03月05日 1664号

【首都圏なかまユニオンが一日行動/「不安定雇用」差別なくせ 「生存権」保障する雇用を】

 首都圏なかまユニオンは2月19日、コロナ禍で悪化の一途をたどる雇用環境に立ち向かい、不安定雇用労働者とりわけ女性労働者に対する差別の撤廃と生存権が保障される雇用の実現をめざして「争議解決をめざす一日行動」を繰り広げた。昼の経団連前行動(21けんり春闘全国実行委員会主催)参加をはさんで全一日、6つの企業に雇い止め=解雇や不利益取り扱い、パワハラ等の撤回・是正を要請した。

 このうち中央区のメガネ販売大手メガネスーパーに対しては、チラシ投函だけを連日行わせる部署に「余剰人員」とした社員20〜30人を順次配転し、少なくとも5人を退職に追い込んだ事実を突きつけ、集中圧迫面談や必要のない再教育研修などハラスメントのない職場にせよ、と迫った。

仲間がいる 一緒に声を

 ユニオン組合員のAさんも単純作業だけの「追い出し部屋」に配転され、労働条件の是正を求めると「業務改善命令」を発令され処分された。着ぐるみ姿でマイクをとったAさんは「東京都労働委員会に不当労働行為救済を申し立てた。サービス残業をさせられているみなさん、到達不可能なノルマなど嫌がらせやセクハラ・パワハラを受けているみなさん、退職勧奨されているみなさん、不本意ながら退職したみなさん、不当に降格されたみなさん、コロナ禍にかこつけて終日チラシまきに従事する部署に配転させられたみなさん、一緒に声をあげましょう。首都圏なかまユニオンには共に歩んでいける仲間がいます」と呼びかけた。

 Aさんの友人が応援に駆けつけ、またSNSによるライブ配信を11人が視聴するなど社会的関心を集める行動となった。

 港区の派遣大手マンパワーグループに対しては、請負契約社員として働いていた組合員Nさんが不正(都の中小企業向け人材確保支援事業で学生の「サクラ」を雇い、就職説明会の「盛況」を偽装)を指摘したところ逆にハラスメントを加え、「勤怠」を理由に雇用契約を打ち切った不当を追及。社前集会では、Nさんらが提出した住民監査請求(1653号既報)に基づく監査の結果、監査委員から「説明会の集客に際し、金銭の提供が行われた。都は今後、事業の原点と志を忘れず、公金支出の目的が貫徹され都民の信頼に応えられるよう、一層の適切な関与を」とする意見が示されたと報告があった。



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