2021年03月12日 1665号

【三・一朝鮮独立運動102周年/植民地支配の反省を!東北アジアに非核・平和を!キャンドルアクション/東京・新宿】

 三・一朝鮮独立運動から102周年の3月1日、東京・新宿駅西口で、植民地主義の清算と非核・平和の東北アジア実現を求めてキャンドルアクションが行われ、150人が集った。

 リレートークで、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の梁澄子(ヤンチンジャ)さんは「被害者への賠償を命じた1月ソウル中央地裁判決に菅首相は『主権国家が他国の裁判権に服さないのは“決まり”』と。『主権免除』論は19世紀以来の国際慣習法だが、例外が続々と設けられている。アジアで初めて『主権免除』論を乗り越え、重大な人権侵害の救済を求めた判決はむしろ称(たた)えられるべき」と力を込める。

 強制動員問題解決と過去清算のための共同行動の矢野秀喜さんは「今年は南アフリカ・ダーバンで国連反人種主義世界会議が開催されてから20年。昨年、ベルギー国王がコンゴ大統領に植民地支配を謝罪する手紙を送ったように、世界は脱植民地化へ一歩ずつ進んでいる。日本はどうか。『1965年に解決済み』と繰り返すばかりか、『“徴用”はウソ。出稼ぎだ』といった言説までまかり通っている」と批判した。

 アクションに先立って2月27日、オンラインで開かれた集会では、外村(とのむら)大(まさる)・東大大学院教授と高野孟(はじめ)・インサイダー編集長が講演。「三・一運動に立ち上がった人たちはどんな願いを持っていたか。『宣言書』は自由、強圧的な政治の否定、平等、東アジアの平和、朝鮮と日本のわだかまりない友好的な関係、道義を失った日本をして正しい道を歩ませることを訴えている」(外村さん)「バイデンの『多国間主義』は中露に対抗する旧西側だけの『部分的多国間主義』。『インド太平洋』構想も米国を盟主とした軍事的中国包囲網だ。朝鮮半島非核化に向けた『6か国協議』を再開し、冷戦後遺症克服のための多国間協議の場に」(高野さん)と指摘した。

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