2021年03月12日 1665号

【「君が代」調教NO 松田幹雄さん処分取り消し裁判スタート】

 2月24日、大阪地方裁判所で「『君が代』調教NO! 松田さん処分取り消し裁判」の第1回口頭弁論が開かれた。原告の大阪市教員・松田幹雄さんが冒頭意見陳述。傍聴の支援者を背に「大阪市立学校の『日の丸・君が代』強制が、教育とはとても言えない『調教』だ。それへの加担となる起立・斉唱はできなかった」と不起立の思いを述べた。また、最高裁判決の「起立・斉唱は慣例上の儀礼的所作。職務命令は厳粛さ・秩序・雰囲気の確保のために必要」という枠組みは、子どもの権利の視点から抜本的に見直されなくてはならないことを訴えた。

 報告集会では、弁護団が、子どもの権利条約やCEART(ILO・ユネスコ合同委員会)勧告など国際基準を申し立てに加えていることなど、訴えのポイントを解説。松田さんは、大阪市「国旗国歌条例」が制定され、教育長通知で教職員が「率先・垂範」して起立・斉唱し子どもにしっかり斉唱することを「調教」している構図を、子どもの権利の視点から批判していく、と争点を強調した。

 参加者からも「韓国・朝鮮人生徒や他の外国人生徒が『君が代』斉唱に望む気持ちはどうかと、卒業式のあり方に問題提起したい」「教育裁判にするためにも生徒の側からの証言を」と活発な意見が出された。

 第2回口頭弁論は4月22日13時30分、810号法廷。

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS