2021年03月12日 1665号

【広域一元化を止める意思がつながった/大阪市役所包囲する450人のヒューマンチェーン】

 大阪市会本会議が開かれた2月25日、約450人の市民が市役所を包囲した。ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)など「大阪カジノに反対する団体懇談会」が呼びかけた「『万博・カジノ、広域一元化の制度いじりではなくコロナ対策優先を!』ヒューマンチェーン」だ。

 11月の大阪市廃止(都構想)の賛否を問う住民投票で否決されたにもかかわらず、維新・吉村知事、松井市長が「広域行政一元化条例案」を提案、都構想をよみがえらせる策動を許すなの声を市に突きつけ、市民にアピールした。

 同条例案は、大阪市が大阪府に事務を委託することを規定し、市の権限と財源を実質的に剥奪する“地方自治権放棄”の案だ。

 12時、ZENKOの山川よしやすさんのリードで、市役所の周囲約477bのヒューマンチェーンがつながる。「住民投票の結果を守れ」「広域一元化、都構想と同じ」「夢洲(ゆめしま)開発、無駄遣い」「カジノはあかん」「コロナ対策を」とコールは何度も続いた。

 全体集会では、生野区舎利寺(しゃりじ)連合振興町会長も訴える。「住民投票で勝利したが、松井市長は12もの小学校を統合して子どもたちに4`も離れた小学校へ登校させ、安全も確保されていない。まともな市政へ一緒に変えていこう」

 ZENKOの森厚子さんは「街頭や戸別訪問で反対を訴えてきた。2月28日には城東区でデモに取り組む。陳情などへの賛同署名を3月7日まで集めている」と行動をアピール。同日午後には、市当局に「一元化反対」緊急署名1072筆と陳情書を提出した。

 都構想を否決した市民の闘いは条例案阻止へ再び大きく広がろうとしている。



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