2021年03月26日 1667号

【東電・経産省前―全国で3・11抗議 事故は終わっていない 原発は終わりだ】

 事故10年の3月11日、東京電力本店合同抗議では650人が東電は事故の責任をとれと怒りの声をあげた。

 たんぽぽ舎の柳田真さんは「東電はきちんと謝らず被害者賠償していない」と主催者あいさつ。山崎久隆さんは「再び大量の放射性物質を拡散させない。汚染水タンクは地下に埋める。デブリは減衰を待つ」と指摘。東電に「『汚染水は海に流さない。デブリはいじらない』宣言」を要求し、さようなら原発の鎌田慧さんは「脱原発の時代はあと一歩」とアピールした。

 先立って行われた日本原電抗議には230人が結集。東海第二原発差止訴訟団の大石光伸さんは「3月18日水戸地裁で判決が言い渡される。2022年12月再稼働を止めるために、この2年が勝負。闘いの軸は『次は私たちだ』という首都圏の人びとの自覚にある」と決意を述べた。

 座り込みの続く経産省前。「経産省前テントひろば」の呼びかけで約130人が「事故は終わっていない、原発は終わり」と抗議した。

 80歳を超える斉藤美智子さんは「命の限りおかしいことはおかしいと言い続ける」。テント弁護団の大口昭彦弁護士は「政府は17兆円もかけて核燃サイクルをやろうとしている。日本核武装化への執念がうかがえる」と批判した。

関電前 ダイインで抗議

 大阪の関西電力本店前でも、関電前プロジェクトが呼びかけ追悼と抗議の座り込み。関電に要請文を受け取らせ、子ども脱被ばく裁判を支える会の発言をはじめ、北海道、岐阜、福井、愛媛から連帯発言やメッセージが寄せられた。

 地震発生の14時46分。黙祷に続きダイ・インで犠牲者に想いを馳せ、抗議を表した。参加者は「関電のCMは『CO2は出さない』。放射能は出していいのか」。原発を止めるまでこの関電前で闘おうと意志を固めた。



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