2021年04月09日 1669号
【派遣労働者のモノ扱い 許さない/雇い止め撤回など求め 東京総行動】
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感染拡大のリスク等を考慮して延期になっていた第176回東京総行動が3月26日全一日、すべての争議勝利をめざして力強く闘われた。
派遣大手マンパワーグループと綜合キャリアオプションに雇い止めの撤回を迫る首都圏なかまユニオン組合員Nさんの争議は、総行動初エントリー。綜合キャリア本社が入る港区浜松町の世界貿易センタービル前で、Nさんは「派遣先で顧客のクレジットカードの不正使用が横行していることを指摘したら、全く根拠なしに不利益変更され、雇い止めに遭った。派遣会社には雇用安定措置の義務があるのに、団体交渉での態度が悪いという理由で次の仕事も紹介しない。あげくの果てに、私を相手にスラップ訴訟(口封じ訴訟)まで起こした」と糾弾する。
東京全労協の寺嶋豊事務局長が主催者あいさつし、「今ではすべての業種で正社員と派遣やパートなどさまざまな雇用形態の労働者が働いている。私たちは一人の仲間も取りこぼさず、しっかりと支え合いながら生きていく」と表明。首都圏なかまユニオンの伴幸生委員長は「奴隷労働になるからと禁止された労働者供給事業が派遣法の下、この30年間当たり前のように広がった。派遣労働者のモノ扱いをこれ以上許すわけにいかない」と断罪した。
マンパワー本社が貿易センタービルから港区芝浦の田町ステーションタワーに移転したため、Nさんらユニオン組合員は総行動日程の合間を縫って同タワー前で宣伝行動を実施。東京都の人材確保支援事業における不正(就職説明会への学生「サクラ」動員)、それを内部告発したことへの報復人事・雇い止めは断じて許されないとする要請書を同社に手渡した。
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