2021年04月23日 1671号

【市民とともに 市民のために働く市政へ/東京 日野市長選/あるが精一さん 渾身(こんしん)の訴え/汚職をなくし、希望と緑のまちを/応援の市民もマイクを握る】

 汚職・腐敗を一掃し、市民のために働く市政をともにつくろう。東京・日野市長選が4月11日、告示され(18日投開票)、不正追及の先頭に立ってきた前市議のあるが精一候補が市民と肩を並べ第一声を上げた。

 「クリーンなまち日野をつくる会」事務所前で出陣式。弁護士の会代表の山口俊樹弁護士が「日野市は不正のまちではない。緑と清流のまち、図書館のまち、子育てのまちだ。あるがさんには、市民が夢を語れる日野市にしてもらいたい」と期待を込め、あるが候補は「一つ大きなことを達成した。マスコミも市長選の争点は元副市長問題と記事にした。現職を凌駕(りょうが)する運動と市民の声で4・18日野市が変わる、希望のまちをつくるために全力で頑張る」と高らかに宣言する。

 市内各駅頭の演説会では、大坪冬彦現市長の疑惑隠蔽(いんぺい)に憤る多くの市民がマイクをとり、あるが候補にエールを送った。

 「私たちが必死に働いて納めた税金を私物化することは絶対に許せない」と切り出した東豊田在住の上地悦子さんは、土地区画整理事業で悔しい思いをした市民の「日野市政の闇=元副市長問題を議会で追及してきたあるが精一が市政改革の本命」とのメッセージを紹介し、「誇りを取り戻すまちに、市民一人一人が持つ一票で市政を変えよう」と呼びかける。新井在住で人権擁護委員を務めた平清太郎さんは「保育園や診療所の建設も当時のまちづくり部長(現市長)の下、元副市長が深く関与し官民癒着で行われた。市政を腐敗させた張本人は現市長ではないか」と告発した。

市民が次々とエール

 「あるが候補との出会いは、市立病院でパワハラに苦しむ職員の存在を伝える1枚のチラシ。病院長の相談役だった元副市長の問題を知った。事件解明の発端を開いたのはあるが候補。正義感に根ざし、根気強く、実行力をもって立ち向かってきた」と川辺堀之内在住の吉原孝子さん。百草(もぐさ)在住の古荘(ふるしょう)斗糸子(としこ)さんは「広報に載った大坪市長の“おわび”に怒りを感じた。あるがさんが議会で不正を取り上げたとき市長は問題にしなかった。あるがさんの議席がなくなるのはもったいないと最初は正直、思ったが、考えを変えたのは弁護士さんたちがいち早く『あるがさんでないとこの問題は解決できない』と声を上げたから」と明かす。

 東豊田在住で元日野市職員の自治体問題研究者、池上洋通さんは2006年、あるがさんとともに無防備地域宣言条例制定の直接請求署名集めに取り組んだ。「そのときから、あるがさんをずっと見ている。威張らない、誰の話も聞く。これこそ市長になってほしい人の第一条件。市民の力でまちをつくるという当たり前の原則を実現するため、みんなで力を合わせよう」

 市民の声援に応え、あるが候補は「安心、未来に向けての希望、緑のまちを一緒につくっていきたい。みなさんと一緒に市政をつくることをお約束します」と力強く訴えた。

 「クリーンな…会」は告示前日までに市内613か所でハンドマイク宣伝を実施。「入れるよ」「変えなきゃだめだ」「大坪はなぜ出るんだ」といった声に励まされている。これを確実に投票に結びつける最後の一週間が始まった。

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