2021年04月30日 1672号

【フィリピンと国際連帯を継続 オンラインで平和交流】

 フィリピンの新型コロナウイルス感染者数は約85万人、死者は約1万5千人(4/14現在)と急増傾向で、外出制限は続き、今も対面授業禁止です。ドゥテルテ政権によるSNSなどのチェックも厳しいとのこと。

 音楽家ポール・ガランさんの主宰するアバカダ(ABAKADA、マニラの貧困地区の就学前教育施設)は、30人の子どもにオンライン授業、150人の地域の子どもたちに週5日給食を配り続けています。

 3月27日、アバカダが中心となりオンラインで「平和な世界へ子どもたちとともに歩む旅」が開催されました。日本からも報告を送り、現地の30家族や日本の支援者も視聴しました。

 スタッフのロゼッタ先生の司会で子どもたちの現状を報告。エステリータ先生は地域の環境保全に取り組む話、保護者は子どもへの深い愛情の必要性を語りました。子どもたちのアートや「平和な世界」の歌・踊りなどを各家庭で取り組んだ姿や、オンライン授業、配食活動も紹介されました。

 日本側から、AKAY(アカイ)プロジェクトをともに創る会は自治体へのPCR検査拡大要請の様子、ジュゴン保護キャンペーンセンターは写真付きで新署名の要請、関東子ども全国交歓会から「…何もせずにいたらいつまでも今の生活が改善なんてしないことは一目瞭然で、『今の私に何ができるのだろうか』と考えるようになりました」とコロナ禍の中での中学生の思いの報告も。

 後にポールさんから「親が命を守るための連帯と平和行動の重要性を理解する上で、素晴らしい学習体験となった」と感想が寄せられました。フィリピンでは声をあげることが困難です。コロナ禍で全世界が困難な状況だからこそ草の根の国際連帯が必要です。日本の市民や子どもの姿も展望の一つになったのではと思います。私たちもスタッフが活躍する姿に励まされ、33年間の粘り強い連帯の蓄積の意義を感じました。

 6月19日のAKAY総会(13時、大阪・ドーンセンター)では、アバカダと結んで医療問題研究会医師の講演も予定しています。オンライン参加もできます。kobukefam@jcom.zaq.ne.jp までご連絡ください。平和の集いの視聴も可能です。

(フィリピンAKAYプロジェクトをともに創る会・古武家育子)



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