2021年05月07・14日 1673号

【辺野古を止める! アメリカDSAとともに=@連帯プロジェクト(ZHAP)が発進】

日米首脳が"新基地推進"

 4月16日、日米首脳会談が開催された。菅義偉(すがよしひで)首相とジョー・バイデン米大統領は日米共同声明で、「台湾海峡の平和と安定の重要性」と中国敵視を強調し、辺野古新基地建設が普天間飛行場問題の「唯一の解決策」と明記した。

 沖縄での新型コロナ「まん延防止等重点措置」適用の下、「オール沖縄会議」は名護市の米軍キャンプ・シュワブゲート前の阻止行動を中止しているが、赤土や生コンを積載したダンプ、ミキサー車は連日のように構内に入構する。県民投票をはじめ県民大会、国政・地方選挙で何度も辺野古阻止の民意を示しているにもかかわらずだ。首脳会談では、この工事がコロナそっちのけで、何より民意無視であるという事実に一切触れずじまいだ。

ZHAPの立ち上げ

 何としても辺野古工事を止めたい。それも直ちに。

 今年1月、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)と力を合わせ辺野古工事を止めよう、と立ち上げたのがZHAP(ZENKO〈平和と民主主義をめざす全国交歓会〉辺野古プロジェクト、Zenko Henoko Anti-base Project)だ。

 DSAは、全米最大の社会主義組織で民主党内左派議員らに大きな影響力を持つ。2020年大統領選では、社会主義者を公言するバーニー・サンダース(現在、上院予算委員会委員長)の躍進を牽引した。全米50州で有権者登録1千万人以上を獲得。会員は若者を中心に9万人に急増し、バイデン政権の新自由主義政策の転換への取り組みを強めている。大企業の法人税増税、気候変動問題などでの政策変更にも、DSA議員を含む民主党進歩派=プログレッシブ議員団が重要な役割を果たしている。

 ZHAPは今年2月、DSAアジア・オセアニア委員会ビル・イェイツさんと初めて会合を持った。辺野古阻止への協力打診に共に立ち上がろうと快い返事を得た。

 ビルさんは2019年7月に開催されたZENKOin東京に海外ゲストとして参加。また、ZENKOメンバーが同年8月ジョージア州アトランタで開催されたDSA全国大会にオブザーバー参加し、連帯を築いてきた経緯がある。

賛同署名を広げる

 ZHAPとDSAとの4月の会議には、DSAからは全米各地の国際委員会・アジア太平洋委員会のメンバー10人が参加した。8月に予定されているDSA全国大会に向け、日本からの連帯運動として辺野古新基地建設計画の撤回≠早急にDSA本部に届けることを約束していただいた。

 辺野古計画断念を求めるこの取り組みを、DSAや民主党プログレッシブ議員団に要請する動きと連動し、全世界から辺野古を止めようと賛同人を広く集める署名運動を展開していくことが決まった。

 この運動を沖縄から支持・発信し、拡大していくための呼びかけ人は4月22日現在、23人の方の賛同をいただいている。辺野古ゲート前からは、沖縄平和運動センターの山城博治さん、沖縄平和市民連絡会の上間芳子さん、「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の高里鈴代さんら。地元名護市議からは大城敬人さん、仲村善幸さん、川野純治さん、東恩納琢磨(ひがしおんなたくま)さんなど4人。彫刻家・金城実さん、ジュゴン保護キャンペーンセンターの海勢頭豊(うみせどゆたか)さんなどZENKO運動に馴染みの深い方々や、社民党党首の福島みずほ参院議員も呼びかけ人に名前を連ねた。ZHAPのメンバーで沖縄ドローン・プロジェクトの奥間政則さんも呼びかけ人の一人だ。

5・13記者会見へ

 5月13日午後3時に沖縄県庁記者クラブで、辺野古を止める!アメリカ DSAとともに≠ニ題して記者会見を開く。DSAや民主党プログレッシブ議員団らとともに辺野古阻止を進める、このZHAPの運動への賛同人を世界に広げる賛同署名運動を呼びかける。日本語、英語、ハングル、スペイン語の4言語で、オンライン署名をはじめ紙版での署名も同時に展開する。

 一日も早く辺野古新基地を止める。その思いを国際連帯でバイデン政権中枢に突きつけ、白紙撤回を決断させる取り組みがいよいよスタートする。

(ZHAP〈ZENKO辺野古プロジェクト〉事務局・西岡信之)



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