2021年06月04日 1676号
【改憲手続きでなくコロナ対策だ 参院審議開始にZENKOが国会請願 国会前総がかり行動に400人】
|
改憲手続法(国民投票法改定案)が参院審議に入った5月19日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の19人が参院憲法審査会委員の議員(立憲民主党7人、社民党1人、共産党3人、公明党5人)に請願書を提出。請願趣旨は、菅義偉首相が「憲法改正に関する議論を進める第一歩」とする同案の審議を止め、「市民の命と生活を救うために徹底したコロナ対策を進めること」だ。
各党ほぼ秘書対応での請願書受け取りの中、法案に反対した共産党の山下芳生(よしき)議員は自ら応対した。「国民投票法改正案では賛否が割れたが、共闘は諦めない」と野党共闘は揺るがないことを強調。しかし法案可決を「合格点」と語る立憲民主党に市民は納得がいかない。ZENKOメンバーは立民の秘書に「市民に分かりやすいのは反対すること」と訴えた。山下議員は「政治的立場を超えて共闘していくためには、市民の力が必要」と述べる。
その市民の力が結集し入管法改悪案を今国会断念に追い込んだ。野党の結束には市民運動の力が絶対に必要だ。改悪阻止の成果は、総がかり行動実行員会の国会議員会館前行動でも力説された。主催者あいさつした菱山南帆子さんが「市民が団結すれば政治は変えられることが証明された」と訴えると、400人の参加者から「我々の勝利」と喜びの声が上がった。
行動では、「改憲発議に反対する全国緊急著名」13万8922筆を国会議員に提出した。今何より取り組むべきは、参院議員会館前で行われたZENKO独自集会で主張された改憲でなくコロナ対策≠セ。
審査会議員を一人一人訪問 徹底審議を要請
参院憲法審査会議員の要請で、私が訪ねた立憲民主党議員事務所は秘書が対応。「なぜ採決に応じたのか納得いかない。良識の府の参議院で徹底的に審議してほしい」と訴え請願書を渡した。共産党山下議員とは面談でき、「市民と野党の共闘が大事」と強調された。
国会議員要請行動は初めてだったが、入管法改悪案が廃案になったように、国民投票法改定案に対しても市民が声を上げて大きなうねりにしていくことが必要だと思った。コロナで市民が苦しんでいるのにまぎれての審議・通過は許せない。
(大阪・枚方市 戸川悦子)
人間同士のつながりで改憲を止めよう 大阪
大阪でも同日、大阪市役所前で「いのちとくらしと人権まもれ!改憲・五輪よりもコロナ対策を!改憲手続き法の採決を強行するな!市民行動」が、ZENKOなど市民5団体主催、おおさか総がかり行動実行委員会の協賛で取り組まれ、市民60人が参加した。
司会の「リモートでなく、人間同士のつながりでよりよい社会に」のアピールに応え、ZENKOの森厚子さんは「戸別訪問で生活が大変だという声をたくさん聞いている。大阪維新の政治を変えていきましょう」と訴える。改憲手続き法改定案廃案と菅政権による改憲を止めるために力を合わせていくことを確認した。
|
|