2021年06月11日 1677号

【上間芳子さん講演概要 土地規制法は辺野古を狙う 大浦湾守り戦争を止めよう】

 辺野古で座り込みを始めて7年になる。コロナ禍で組織的な反対行動はとれないが、ゲート前の監視行動は一日も休むことなく続いている。埋め立て土砂を搬出する安和桟橋や塩川港でも抗議行動を続けている。

 塩川港にはベルトコンベヤーが設置され、使用時間を超える夜8時頃まで暗い中で作業強行。作業員も、市民も、危険な状態だ。

 衆院内閣委で強行採決された重要土地規制法案。これを見た時、真っ先に「辺野古のテントが撤去される」と思った。法案にある「注視区域」では、基地機能を阻害する行為に土地・建物を使わせないよう勧告、命令ができる。テントは国道敷地を使っているが、すでに国道事務所は撤去するよう看板を立てている。

 嘉手納基地の横にある「道の駅」では飛行場から飛び立つ戦闘機などの監視行動を行っている。こうしたことも対象にされる可能性がある。命令違反には罰則まであり、2年以下の懲役、200万円以下の罰金。しかし、政令に委ねられていることが多く、内閣に白紙委任するものだ。

 沖縄には米軍施設が33か所、自衛隊施設が50か所もある。その周辺1`を「注視区域」とされれば、県の大半が入ってしまう。

 昨年4月、沖縄県警に国境離島警備隊が創設された。特殊急襲部隊(SAT)の経験者だという。SATはテロ対策部隊だ。結局、県民同士を相互監視させスパイ活動をさせるものだ。

 沖縄の状況を全国に広げてほしい。ZHAPにも期待している。米軍による沖縄占領、建設不可能な辺野古新基地、人権侵害の実態を広げることだ。大浦湾を守ることは、戦争を止めることだと思っている。諦めず、楽しく、闘い続ける。

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