2021年06月18日 1678号

【与党推薦参考人「熟議になっていない」/改憲手続き法の欠陥あらわ/住民監視の土地規制法 参院でつぶそう/「台湾有事」に備えた戦争法案だ】

 6月2日、参院憲法審査会で改憲手続き法改定案の参考人質疑が行われた。

 立憲野党推薦の参考人、福田護弁護士と飯島滋明名古屋学院大学教授は審査会終了後、総がかり行動実行委員会などが主催した報告集会でマイクをとり、「有料広告放送やインターネット広告の規制など公正・公平な投票ができる条件が確保されない限り、この法律は欠陥法。適用したら後世に禍根を残す」(福田弁護士)「繰り延べ投票期間を短縮、期日前投票所を縮小し、自衛隊のために改憲すると言いながら洋上勤務の海上自衛隊員が投票できないようにする。投票環境の向上にはならない」(飯島教授)と批判。

 審査会を傍聴した市民からは「与党推薦の参考人も『熟議になっていない』。2015年6月の衆院憲法審査会で3人の憲法学者がそろって『集団的自衛権行使容認は憲法違反』と言ったのを思い出す」と法案阻止への決意が語られた。

 基地周辺の住民らを監視下に置く重要土地調査規制法案が6月4日、参院本会議で審議入り。国会前では連日、抗議行動が続く。

 共謀罪NO!実行委員会などによる7日の衆院第2議員会館前行動でも、同法案反対がメインスローガンに。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子さんは「沖縄をまるごと監視し、沖縄の運動をつぶし、基地の要塞化を図り、台湾有事に備えた戦争法案だ。参院内閣委員会で実質審議に入る明日10時から5時まで抗議のスタンディングを行い、6時半から官邸前で平和フォーラムや安保破棄中央実行委などとともに菅に廃案を求めていく」と声を振り絞った。

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