2021年06月25日 1679号

【防衛省交渉 土地規制法案も暴き追及 基地実態と闘い踏まえて】

 辺野古新基地建設、戦争政策をやめ軍事費削減を求める交渉は、スピーキングツアーなどで学んだ基地の実態や闘いを踏まえ、防衛省を追及する場だ。

 担当官たちは、圧倒的多数の県民が反対し続ける新基地建設について「普天間飛行場の危険性の除去のための唯一の解決策」と官僚答弁を繰り返した。しかし、ツアー沖縄集会で具志堅隆松さんが訴えた基地埋め立てに沖縄戦犠牲者の遺骨の混じった南部土砂を投入する問題では、「変更承認後の土砂の調達先は決まっていない」とごまかしに終始したものの、「大変重要な問題であると考えている。しっかりと検討していく」と言わざるを得ない。

 大浦湾軟弱地盤問題で「工事施行可能。実績がある」との回答に、「90bもの深度で地盤改良をやった実例を示せ」と求めると、担当者は「関西空港」「羽田空港沖」と浅い海底の工事しか示せず、「資料がないので」と返答に窮し逃げるように退席した。

 宮古島で民家のすぐそばに建設された自衛隊弾薬庫もただした。「200bしか離れていない住民が、弾薬庫が爆発したらどうやって逃げるのか。避難計画を作成しているのか」の質問には、「火災が発生しないよう」と述べるだけ。避難計画の存否も答えなかった。

 参院で緊迫する重要土地規制法案を追及。「集会、座り込みそのものは機能阻害の対象でない」と言いつつも、阻害行為であるかは誰が決めるのか、には「内閣総理大臣だ」とし、具体例も類型も一切明らかにせず。権力者の都合でいくらでも市民を弾圧できる本性を露わにしたことを厳しくただし、防衛官僚たちを追い詰める行動となった。

(ZENKO事務局・森文洋)

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