2021年07月16日 1682号

【米バッファロー市長 民主党予備選挙/DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)候補が勝利/おめでとう!インディア・ウォルトン】

 ニューヨーク州北西部バッファロー市(人口約25万人)で、市長選にむけた民主党予備選挙が6月22日に行われ、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)のインディア・ウォルトンが5期目をめざす現職市長を破った。11月本選挙での勝利はほぼ確実。米国の主要都市で社会主義者が市長となるのは史上2人目だ。DSAバッファロー支部の声明を紹介する。

 インディア・ウォルトンはバッファロー市の第63代市長になる。ウォルトンは、率直な語り口で階級を意識するメッセージを伝え、人びとを奮い立たせ、組織し、勝利した。ウォルトンはDSAの誇り高い一員として、米国有数の最も重要な首長となり、バッファロー市最初の女性市長となる。

 DSAバッファロー支部は2月、満場一致でウォルトン支持を決定した。ウォルトン自身、労働者階級で、労働者階級のための候補だ。我々はウォルトンが誇りある看護師として保健医療分野で組織化してきたことに敬意を表する。労働運動、警察・司法改革、地域住宅計画、借家人の権利、指導者育成への重点的な取り組みを高く評価する。

 「今私たちが取り組んでいることは、すべて正当な要求です。私たちはまさに労働者です。私たちはそのように働くのです。私たちにふさわしいのは、私たちに協力し、私たちのために働く政府です」―インディア・ウォルトン。

 バッファローは1960年のミルウォーキー市(ウイスコンシン州)以来初めて社会主義者の市長を持つ米国最大の都市となるだろう。1917年、バッファローで、社会党の市長候補が反戦の政策を掲げ、30%以上の票を獲得した。100年以上を経て、今我々は緊縮政策を拒否し、米国政府を動かしてきた私的利益より労働者と借家人の階級的利益を優先させる次期市長の政策を誇りをもって支持することができる。

 インディア・ウォルトンの組織化の根源は労働者階級にある。彼女は戸別訪問や電話かけを行う中で左翼グループとボランティアを結びつけ、警察の非軍事化や収奪的な罰金の撤廃、地域のインフラと公教育の優先などについて語り合った。こうした選挙運動が、汚職にまみれたバイロン・ブラウン(現市長)を16年目にして打ち倒したのだ。

 チャータースクールのロビイストと億万長者が市行政からさらに権益を得ることを期待して、全米の支配階級は選挙前の1週間で10万ドル(約1億1000万円)以上を彼の選挙運動に注ぎ込んだ。しかし、インディアが火曜日(6/22)夜に支援者たちと一緒に叫んだように、「我々が組織化するとき、我々は勝つ」。

 我々は選挙運動に参加したすべての人たちの努力を称賛し、DSAバッファロー支部選挙運動委員会の会員に感謝する。独立した戦略と支援システムをつくり、請願や戸別訪問、電話かけを行い、インディア・ウォルトンの次期市長への投票を獲得したのである。

 我々は、労働や保健医療・住宅計画などの階級闘争の組織化を継続したいと願う、政治教育を受け社会主義者として成長したいと願う、そして我々の選挙戦略の発展に参加したいと願うすべてのバッファロー市民に対して、DSAに加入しこの組織の一翼となることを呼びかける。

 DSAバッファロー支部は、資本に抗する我々の集団的な闘いの中でバッファロー市の行政と共に誇りを持って活動することを楽しみにし、心からの感謝と祝福を送る。

2021年6月24日
DSAバッファロー支部
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