2021年07月16日 1682号

【コロナ禍で争議、組合結成も/職場起点に組合員10倍化へ/なかまユニオンが大会】

 なかまユニオンの第24回定期大会が7月3日、大阪市内で行われた。大会議室で感染防止対策をとり、ネット参加も含めて約50人が参加。新組合員が作成したオープニング動画からスタートした。

 コロナ禍の下、NECやパナソニックなどは、テレワークの機能に労務管理システムの実用化を進め、労働者監視を強める方向に進んでいる。また、高齢者のギグ・ワーカー化(被雇用者ではなく名ばかり個人事業主となること)が進められる中、この間の労働相談では、60歳台以上の相談が増えている特徴がある。

 ユニオンも支援して、茨木市議会議員に当選した山本よし子さんが「非正規労働者やシングルマザーへの支援に力を入れたい」と力強く連帯アピール。

 注目を集めたのは老健施設での分会結成だ。「職場で退職者が複数出た責任が、特定の労働者に押しつけられて退職強要された。経営側の『中間管理職の存在意義が問われている』との言葉に、労働者をなめているとの怒りを感じ、分会結成と団体交渉の申し入れにいたった」との報告は、全体の拍手で迎えられ、組合員を勇気づけた。

 組合員の争議報告や闘いへの決意表明が続く。「労使協定無視の不当配転や不利益取り扱いに、労働委員会闘争を開始」(豆腐店の女性組合員)「東リ偽装請負事件は7月13日に大阪高裁で結審し、秋には判決が出る。みなさんに逆転勝利報告をしたい」(LIA労組・藤澤泰弘委員長)「維新市政の教育破壊と、コロナ下での支配攻撃をはねのける2つの裁判に支援を」(教職員支部・松田幹雄さん)

 最後に井手窪啓一執行委員長が「コロナ闘争を闘う中で、労働者の生命と雇用を守るために労働組合に結集することが必要であることを呼びかけ、組合を強く大きくしよう。新たな専従役員も配置し、組合員10倍化に前進していこう」と方針提起。大会後の交流会では、若い教員組合員などの元気な発言があり、井手窪委員長は「今後の運動の方向が示され、新執行委員3名も誕生して画期的な大会だった」とまとめた。

 大会には、韓国の青年ユニオンや希望連帯労働組合、全国のコミュニティ・ユニオンなどからの連帯メッセージも寄せられた。

 
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