2021年07月30日 1684号

【関西生コン労組に不当判決/ストライキを認めぬ大阪地裁/権利を守る闘い広げ控訴審勝利へ】

 7月13日、大阪地裁で、運送業者のセメント出荷を妨害したとして「威力業務妨害」などで不当に起訴された全日建連帯労組関西生コン支部・武建一委員長への判決があった。

 判決を前に、北海道から九州に至る「支援する会」、反原発団体、市民団体など400人を超える支援者が座り込み集会。ZENKOの山川よしやすさんは大阪地裁へ怒りのアピールをぶつけ『座り込めここへ』を歌って闘いを鼓舞した。韓国民主労総全国建設労組が支援の横断幕とともに連帯メッセージを寄せた。

 判決は、工事現場に対するコンプライアンス活動事件、セメントステーションなどでのストライキ事件について「求刑8年」に対し、懲役3年・執行猶予5年。違法行為を摘発したコンプライアンス活動を「恐喝未遂」、産業別労働組合のストライキを「威力業務妨害」、労働組合の委員長として「予想外のこととは認められず、想定の範囲内」であるから「共謀共同正犯」が成り立つとする、憲法も労働法も否定する不当極まりないもの 1千万円の会館建設カンパ「恐喝」事件については無罪とした。

 坂田冬樹副委員長は「正当な労働組合を有罪とする不当判決。絶対に許さないが、執行猶予まで押し返したのは運動の成果」と語り、弁護団も無罪判決を一つ勝ち取った成果と強調した。

 拍手と歓声で迎えられた武委員長は「国策としての弾圧との闘いはこれからが本番だ。攻撃の核心は憲法28条(労働三権)の否定であり、改憲・戦争情勢に連なっているからこそ、我々労働者は断固としてストライキで闘う」と宣言。

 国家権力による“闘う労働運動”つぶしを止めるためにすべての労働者が控訴審支援に結集し、勝利を勝ち取ろうと呼びかけられた。

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