2021年08月06日 1685号

【1685号主張 2021ZENKO 命守り社会を変える 国際連帯で基地・戦争なくす】

コロナ五輪をやめろ

 東京オリンピックが開幕して1週間。日本の「金メダル・ラッシュ」ではごまかせない現実を突きつけられている。東京都内で新たに新型コロナウイルスの感染が確認された人が3千人を超えたのだ(7/28)。神奈川県、千葉県、埼玉県でも過去最多を更新。感染は全国に急拡大している。

 現場の医療従事者は「すでに医療のひっ迫は現実に起きている」と指摘する。それなのに菅義偉首相は、東京五輪を中止する選択肢は「ない」と明言した。

 命も人権もかえりみない菅政権の政策に、東京・大阪など全国各地で五輪中止を求める市民の怒りの行動が続いている。直前の世論調査でも「開催反対」が55%(7/19朝日)。巨額の五輪マネーに群がる大企業の利権を優先し、市民や選手の命を置き去りにした五輪は今からでもただちに打ち切らなければならない。

国際連帯・沖縄連帯で

 こうした状況の下で7月23〜25日、第51回平和と民主主義をめざす全国交歓会(2021ZENKOin大阪)が開催された。23日の東京・大阪の五輪抗議行動に続き、大阪メイン会場と東京をはじめサブ会場、海外ゲスト、視聴者をオンラインで結び、闘う方針が交流・論議された。

 DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)は、米北東部バッファロー市でDSAの市長誕生を確実にし、自治体レベルでの民主主義的社会主義の政策の力を示す歴史的勝利を報告した。韓国・対案文化連帯は「世界の民衆が危機を克服する闘争の前面に立つべき時が来ている」と民衆の国際連帯を強調した。

 ZENKOin大阪は、国際連帯、沖縄連帯で戦争と新自由主義に根本的に対決し、コロナ禍であらわになったグローバル資本主義の腐敗した政治をあらゆる分野からの闘いで変えていく方針を確認した。

闘えば変えられる

 ZENKOは、戦争・新自由主義路線との闘いの柱として、コロナ無策を命とくらしを守る政策に転換させ菅を倒すこと、沖縄辺野古新基地建設阻止に向けDSAとともに取り組むZHAP(ズィーハップ)(ZENKO辺野古プロジェクト)と韓国民衆の提起する「朝鮮半島終戦平和キャンペーン」を一体で進めることを呼びかけた。

 70年間休戦状態にある朝鮮戦争は東アジアの軍事緊張の火種であり、辺野古新基地建設は緊張をさらに激化させる。辺野古阻止と朝鮮戦争終結への闘いは東アジアの平和構築のための車の両輪となる。DSAは「アジアでの米国の軍事主義の打倒」と位置づけた。

 こうした国際連帯の闘いが、戦争や新自由主義政策と決別し、巨額の軍事費をなくし予算を民衆のために使う人間らしい生活を尊重する社会へと変える。闘えば変えられる。

 (7月28日)
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