2021年09月03日 1688号

【さかいみほのじゃらんじゃらんinインドネシア ジャカルタ編(3)ー華人系の人びと】

 皆さま、ご無事でいらっしゃいますでしょうか。インドネシアに滞在していた頃は日常茶飯事であった豪雨、冠水、土砂災害、地震など、日本でもこんなに頻繁に発生したものかと驚いています。地球に優しくあるよう、暮らしのあり方を人間ひとりひとりが真剣に改める時期がきていますね。

 さて、筆者は2020年3月に愛猫と帰国しました。煩雑な手続きも何もなく、無事に羽田から入国でき、関西に戻りました。

 帰国準備を始めた頃、すでに日本では国内での新型コロナ感染が騒がれ、マスク、消毒液、ティッシュの類など、あちこちで買い占めが起こっていたのを報道で見ていたのですが、まだどこか対岸の火事といった感覚で捉えていました。

 3月に入り、インドネシアでも初の感染者が政府により発表されると、私の周りでは状況が一変。コストコのような大型スーパーでは、ティッシュなど日用品を大量に買う客はもちろん、マスクをしゴム手袋までしてレジに並ぶ客など、いつも以上にレジに時間がかかりました。

 スーパーや薬局のマスクは売り切れ始め、探しても買えなくなりました(私は花粉症がひどいと言って同僚たちからマスクをむしり取って何とか帰国)。

 素早く対応されているのは、私の肌感覚では華人系の人たちとジャカルタ近辺に暮らす外国人が圧倒的に多かったように思われます。もちろん、スーパーの客層もあると思うのですが。

 当時のことを思い返してみると、華人系の方々の危機意識の高さを、こんな形で目の当たりにしていたのですね。しかし、インドネシアで暮らしてきた華人系の危機意識が高いのは、国の歴史を振り返ると、ある意味当然といえるかもしれませんね。

(筆者は2020年までインドネシア在住)

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