2021年09月24日 1691号

【コロナ対策でZENKOなどが緊急要請行動 臨時医療施設の早期開設へ 厚労省「予算面含め自治体を支援」】

 9月10日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)、なかまユニオン、首都圏なかまユニオンの共催で緊急厚生労働省要請行動が取り組まれた。厚労相は交渉をオンラインで行うよう指示したが、窓口の福島みずほ議員事務所とともに対面交渉を強く要求。参院議員会館で入れ替え含め厚労省、文部科学省、内閣府の担当課職員二十数人に対し、全国のオンライン参加も合わせて72人が現場の声をもとにコロナ対策の抜本的転換を求めた。

入院制限は撤回だ

 文科省に対しては、8月17日付通知が学校における感染症拡大への対応を現場に押し付けていると批判。定期的なPCR検査の実施、医療機関との連携を図る通知を出すよう求めた。担当は「抗原簡易キットの職員配布活用」を対策の目玉≠ノ挙げたが、検査は頻繁に一斉に行わない限りクラスターの早期発見にはつながらない。検査を各人に任せること自体、予防の責任を個人に押し付けるものだ。

 最重要要請項目の一つ、臨時医療施設開設に関する担当者が予定時間に来ていない。一同憤激し、福島事務所から直接電話を入れ、ようやく終了間際に「時間を間違えた」と遅参。福島議員は「失礼も甚だしい」と憤りをあらわにした。

 保健所はすでに「濃厚接触者」を追えないほど、機能マヒ状態に陥っている。自宅療養者急増で一人ひとりの症状が把握できず、連絡も途絶えて入院への道が閉ざされ、死亡者続出も。

 入院制限方針は「小池都知事が7月28日の記者会見で述べた『一人住まいの方は自宅が病床の代わりになり、病床確保につながる』という放置政策と同じこと」と厳しく追及した。福井県では、窓口となる保健所の業務と病院への移送とを分けるなど医療チームの役割分担を実施している。東京都ではなく福井県を参考にすべきだ。「入院は重症患者、中等症患者で酸素投与が必要なもの」などとする8月3日付厚労省通知の入院制限の撤回を強く訴えたが、「組織として受け止める」と官僚答弁に終始した。

 「自宅療養」の名の自宅放置者が全国十数万人も出る中、早急に臨時医療施設開設を求めると、担当は「18都道府県28施設の設置」を「成果」と弁明。「単なる入院待機ステーションや小規模施設ではなく、病院≠つくってくれと言っている」と迫り、大胆に財政出動し大規模医療施設の設置を、と強く要請した。

 最終的には「予算面も含めて自治体を支援していく」と回答せざるを得ない。さらに福島議員が明確な予算額を公開するよう求めると、渋りつつ「医療関係予算で5兆円」と明かし、今後福島事務所を通じた施設一覧と詳細な支援策資料の提出を約束させた。財源などの問題で臨時医療施設開設をためらう自治体への要請に活かせる材料となる。

介護施設の検査拡大を

 介護施設現場の窮状も報告された。「大阪の介護施設では、公費による定期的PCR検査が9月で打ち切られる。理由は施設側からの要望がないから。しかし忙しい介護現場では検査をできないこともあるので、要望さえもあげられない。必要ないからではない。厚労省から強く大阪に通達してほしい」と切実な願いを突きつける。担当は「自治体にしっかりと検査要請をしていく」と同じ回答だが、諦めることなく要求を強めようとの思いは共通。コロナ禍の介護施設は、職員の労働環境など課題山積だ。

 「地域医療構想」による公立・公的病院の病床削減・統廃合ついては「コロナ禍で病院が足りないのに減らすとは、根本的に間違っている」と直ちに中止するよう要請。これにも「組織内で共有」と逃げた。

 厚労省、文科省らに現場の声、地域の現状は届けられた。回答は自治体要請の足がかりともなる。一層の要請行動強化が問われる。

国会・都議会全会派に緊急要請/斉藤都議「予算措置が絶対必要」

 厚労省要請に先立ち、国会と都議会の全会派および都知事に対して緊急要請を行った。都議会では共産党都議団が唯一、直接面会。斉藤まりこ都議(足立区選出)との30分にわたる懇談が実現した。

 7月都議選で立憲野党が大きく前進した結果、都議会にコロナ対策特別委員会が設置された。斉藤都議も同特別委の委員の一人。臨時医療施設の要求について「予算措置が絶対必要だ。看護師さんの待遇を大変な仕事に見合うよう改善させることが喫緊の課題」「都は軽症者用の酸素ステーションをつくると言うが、酸素投与が必要な人は軽症ではない。中等症に対応できる医療施設にしないとだめだ」と語る。

 「命と暮らしが最優先。自民党政治を都政でも国政でもこのままにしてはいけない」と意気投合した。

菅は打倒された。自公政権を衆院選で完全に打倒しよう! 〜対案は民主主義的社会主義〜 MDS集会

◆基調講演「衆議院選挙で自公政権を倒そう」  
◆医療講演「コロナワクチンをどう考えるか 科学的根拠に基づく積極的施策を(仮題)」

〇枚方   9月23日(木・休)13時30分〜 枚方市民会館
〇神奈川    9月25日(土)14時10分〜 ハーモニーとよおか
〇阪南     9月25日(土)14時〜 サンスクエア堺 
〇阪神     9月25日(土)18時30分〜 西宮勤労会館 
〇東京北部   9月26日(日)14時〜 サンパール荒川
〇東京青年   9月26日(日)13時30分〜 シアター1010(せんじゅ)(北千住)
〇三多摩    9月26日(日)13時30分〜 日野社教センター
〇滋賀     9月26日(日)10時〜 大津市民文化会館
〇京都     9月26日(日)14時〜 ハートピア京都
〇北大阪    9月26日(日)14時〜 茨木クリエイトセンター
〇大阪市    9月26日(日)14時〜 大阪市・LAGセンター
〇河内     9月26日(日)14時〜 寝屋川市民会館
〇千葉     10月2日(土)14時〜 市川教育会館
〇東京南部   10月3日(日)13時30分〜 池上会館

主催:MDS(民主主義的社会主義運動)各地区委員会



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