2021年12月24日 1704号

【ストライキは犯罪じゃない/関西生コン連帯労組への弾圧許すな全国一斉行動】

700人が市民にアピール 大阪

 産業別労働組合である全日建連帯労組関西生コン支部に対する刑事弾圧をはね返そうと12月12日、全国一斉行動が行われた。北海道から沖縄まで各地とも労働組合だけでなく、反原発や平和運動などに取り組む市民団体も参加した実行委員会が主催。闘いは確実に広がっている。

 大阪市では、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委・大阪に兵庫の会、京滋実行委も加わり、700人が集まった。

 「戦後最大の労組弾圧。産別労働組合をまったく理解できない司法が問題だ」と主催者を代表して兵庫ユニオン岡崎進さんがあいさつ。関生事件を取材した『賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国』(旬報社)の著者竹信三恵子さんを招いた兵庫の会の学習会(11/25)で語られた「関生弾圧は労働分野の解釈改憲」との指摘を紹介した。

 10月10日に関西生コン支部委員長に選出された湯川裕司さんが闘いの決意を表明。「組合員は減っているが残った者の意志は固い。もっと力は出せる。もっと強くなれる。日本で産別労働組合をもっと大きくしていきたい」

 「保育園に出す就労証明を求めたことが犯罪にされる。これは労働組合の問題ではない。今日は市民にアピールするのが目的」とのまとめを受けて、デモに出発。コースには若者が集う心斎橋アメリカ村もある。闘うシンガー$口真由美さんの歌も交え、風船を手に市民にアピールした。コールはラップ調。「知らない間に給料下がった、そんな時はユニオン、ユニオン」「仕事に見合った給料払え」「ストライキは犯罪じゃない」「ストもできない社会にするな」

 翌13日、加茂生コン事件裁判控訴審で、大阪高裁は一審京都地裁の不当判決を破棄、執行委員の懲役刑取り消し(罰金30万円)、組合員完全無罪の判決。この勢いで、元旦には恒例の大阪府警前抗議行動に取り組む。

労働者の力結集を 新宿

 東京の行動は「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会」主催の下、新宿アルタ前でスタート。司会が「弾圧をはねのけ労働組合の力を強めていく集会にしよう」と労働者の力の結集を宣言した。

 共同代表の木下武男さんは「働き方を決めるのは政治家でも官僚でもない。まして裁判官でも警察でもない。私たちが労働組合をつくり、経営者と話し合いのうえで決めていくものだ」と改めて労働組合の意義を訴えた。同じく共同代表の藤田正人さんは「世界の労働者が勝ち取ってきた、憲法でも保障されている権利が蹂躙(じゅうりん)されている」と発言し、関西生コン弾圧粉砕を呼びかけた。

 参加者は「労働組合つぶしを許さない」「労働組合を蘇らせて社会を変えよう」と高らかにデモを行った。



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