2022年1月21日 1707号

【避難者追い出し裁判取り下げを 福島県知事に年始抗議要請】

 1月5日、福島県(内堀雅雄知事)に対し緊急の要請行動が取り組まれた。呼びかけたのは、原発避難者の住宅追い出しを許さない会。これまで4回の弁論で、福島県側は、避難者側の求釈明に実質ゼロ回答、事実認否さえ避けている。これでは経済的・精神的に追い詰められた避難者の実態が消されてしまう、反論ができないのなら提訴を取り下げろ、と訴えた。各地からは知事あての抗議ファックス・メールが送られた。

 県庁前では前夜から雪が降り続く中、“避難者をいじめるな”などのぼりを立て、明るく元気なあいさつで職員に訴える。出勤中のほとんどの職員が快くチラシを取り、用意した200枚は短時間でなくなった。

 参加者は地元福島を含め10人。隣町から雪道を車で駆けつけた人や子ども脱被ばく裁判原告などが「福島現地で支えないと」「他人事ではない」。声を拾う大手メディア記者の姿も。

 続く県庁内での交流では、県民健康調査に関して「大人の甲状腺検査はなぜしないのか」「ロボット、水素ステーション∞福島のお酒が金賞日本一8連覇≠フキャンペーンやエートス運動で放射能汚染による健康被害が隠されている」など、問題点が出される。

 共産・公明・自民・県民連合や県議会議長、労組(県職労、本庁支部、職員OB)の事務所、メディア回りで、避難者切り捨て問題をおひざ元に突きつける意義ある要請行動となった。

 県内の参加者が「住宅追い出しは、内堀県政の問題。本来、福島県民こそ声をあげなければ」と東京からの参加者の労をねぎらうと、「8割の職員が受け取ってくれ大成功」「雪道を駆けつけた仲間に感謝」と応じ、エールを交わした。

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