2022年02月04日 1709号

【東電刑事裁判控訴審/現場検証求める署名筆を提出】

 東京電力旧経営陣に対する裁判の控訴審で裁判官に福島第一原発とその周辺の現場検証を行うよう求める署名2151筆(累計1万159筆)が1月21日、東京高裁に提出された。

 提出に先立ち、福島原発刑事訴訟支援団の佐藤和良団長は「1万4716人の告訴・告発人の中でもこの11年、鬼籍に入られた人がたくさんいる。無念のうちに旅立っていった人たち一人ひとりの思いがここに結集している。一審の不当判決を覆す有罪判決をかちとれるよう私たちも頑張ろう」と呼びかけ。武藤類子副団長は「数十万の原発事故被害者が固唾(かたず)をのんで東京高裁の判断を見つめている。審理を尽くすために現場検証と新たな証人の尋問を行ってほしい」と訴えた。

 被害者代理人の海渡雄一弁護士からは「東京地裁の東電株主代表訴訟では現地進行協議が実現。裁判長自らが原発の敷地内に入り、水密化が可能だったかどうか、防潮壁がどこに建てられたかなどを自分の眼で確かめた。7月13日の判決では東電役員に巨額の損害賠償を命ずる判決が出ると確信する」と報告があった。

 2月9日の第2回公判は14時開廷。支援団は午前中からヒューマンディスタンスチェーンで東京高裁を包囲する。

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