2022年02月25日 1712号

【ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会発足 沖縄が再び戦場になることを絶対止める】

 台湾有事が発生した際、南西諸島を軍事拠点化する日米共同作戦計画に反対することを目的に「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」が正式発足した。1月31日沖縄県庁で、山城博治さん(平和運動家)ら会共同代表が記者会見を行った。

 山城さんは「台湾有事や尖閣有事で戦争が勃発するかもしれない、その際は沖縄が戦場になるかもしれない、岸田首相をはじめ岸防衛大臣など政府の責任ある人たちが発言している。県民からすれば怒り心頭だ。復帰50年目にして、また70年前の戦争を繰り返すのか。冗談じゃない、勝手なこと言うなと怒りでいっぱいだ。それを発信するために会を立ち上げた。ともに手を取り、声をそろえ、沖縄が再び戦場になることを絶対に止めていく。このような決意でいきたい」と語った。「私たちは、多くの県民やみなさまにこの会に個人として参加を賜りたい。数千名、数万名規模で結集することが、沖縄の世論を作る。政府に意志発信をしたい」と賛同を呼びかけた。

 今回は“戦争反対”の一点で、団体加盟ではなく個人参加とし、保守層や経済団体などにも声をかける。山城さんは「本当の意味での沖縄全体で声をあげる団体にした」と強調した。

 同じく共同代表の沖縄女性史研究家・宮城晴美さんは「戦争体験を聞いた時、なぜあの時戦争に反対しなかったのかと疑問を持つ人が多い。今私たちが声をあげなければ、次の世代から同じように言われるのではないか。だから、今声をあげていかなくては、という気持ちでここに参加している」と思いを訴えた。

 今後、コロナ感染の状況が少し落ち着いた段階でシンポジウム企画、県民や全国に向けて会への結集を呼びかける総会の開催も予定。さらに、与那国・石垣・宮古・沖縄・奄美・馬毛島の各地を結んだオンライン会議を実施し、全国に発信することも計画している。

 設立趣意書や賛同申し込みなどはホームページから。賛同カンパは1口500円から受け付けている。詳しくは「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会

(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会・新垣仁美)

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