2022年03月11日 1714号

【利権の構造を改め、公平公正な日野市政をめざす/選挙戦を振り返って/あるが精一】

 2月20日投開票の日野市議選で「税金の私物化、腐敗・汚職を一掃する市政変革」を訴え、3302票4位当選を果たしたあるが精一さん。選挙戦を振り返りつつ、今後の展望についても語ってもらった。

 2018年市議会議員選挙直前に元副市長問題本格追及の切っかけとなる出来事がありました。

 市立病院職員の方から相談を受けたのですが、その内容があまりに驚きの連続でした。ハラスメントの被害を訴えても加害者は院長相談役・元副市長河内久男氏が子飼いにしている人物であるため、河内氏によってすべて握りつぶされてしまうというのです。

 河内氏が病院職場で独裁的な支配を行っているとの内部告発を聞いて義憤に駆られ、選挙後の議会から本格追及を始めることになりました。当初は現在分かっている市政の腐敗の実態など想像すらできませんでした。

 昨年の市長選挙で市政の腐敗を争点として闘うことができたのは、私自身が問題を提起し取り組んできた元副市長問題の到達点だったともいえます。かけた労力は半端でなかったし、市の隠蔽体質には手を焼きつつ、市政の腐敗を目の当たりにし疑惑解明への新たな決意を固めてきたプロセスでもありました。

4年の闘いを経て挑む

 市長選に立候補し、都議選・総選挙も闘うことで、前回選挙とは比べられないほど知名度が上がったことも事実。面識のない市民の方からも声をかけていただき、期待を肌で感じる場面も多くありました。

 河内氏の逮捕・有罪判決はありましたが、疑惑解明は進まないばかりか、大坪市長は市議選直前に発行された『広報ひの』を使って保育園補助金6億円疑惑に虚偽の記事を掲載。疑惑隠しを進め、自公候補らの推薦人に名前を連ねました。

 このことを踏まえ、“疑惑解明・市政の腐敗を正せる市議会を!”をメインに、市長選の55の政策を基に“みんなが豊かになる48の政策”を打ち出しました。

 私の支持母体「日野・市民自治の町をめざす会」は目標を3000票以上の高位当選と定め、選挙本番1か月前から連日、選挙事務所に集まり、前回以上の組織的な選挙戦を闘いました。めざす会とともに市外からも全交・MDSの仲間の皆さんが連日駆けつけてくださり、結果として3302票(前回1760票から1542票増)いただくことになりました。

 また、市長選以来の共闘を進めてきた皆さんの作り出した運動の票としてもその重さを感じています。

日野市政変革に向けて

 さて、市議選を踏まえ今後の取り組みも展望してみたいと思います。

 疑惑解明の運動は、前進しています。元副市長問題では保育園補助金6億円が大きな争点になっています。市民が住民監査請求をしたにもかかわらず不受理となったため、大坪市長を被告として東京地裁に市民220名を超える原告が裁判を起こしました。

 これで元副市長問題は市立病院関連・区画整理補助金と合わせて3つの市民原告裁判が並行して闘われることになり、大坪市政のうそとごまかしを許さない陣形ができあがりました。

 3月議会へも市議会が疑惑解明に積極的に取り組むよう求める市民請願(署名)が提出され、議会審査が予定されています。

 元副市長問題は市政の私物化の最たるものですが、馬場・大坪24年間の市政の中に利権の構造が様々な分野でつくられてきたのではないかと感じています。選挙を通じて様々な業種の方から現大坪市政に対する怒りの声を聞きましたが、このような背景を皆が知っているのではないかと思います。公正公平な市政は思想信条、政治的立場を超えて共感を得る大事なテーマです。私たちの取り組んでいる疑惑解明とは市民の皆様の大事な税金を私物化する利権の構造を改めさせていくためのものでもあります。

 めざす会会員も80名を超え、3桁達成も可能なところまできました。市長選でつくった人とのつながりを生かし、48の政策をブラッシュアップさせながら、様々な分野の市民の皆様と対話を重ね、残り3年の市長任期を待たず大坪市長に退いていただく運動を先頭に立って切り開いていきます。

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