2022年03月11日 1714号

【ロシアのウクライナ侵略糾弾 即時撤退せよ/世界で全国で抗議行動】

 ロシアのウクライナ侵略を糾弾し、即時撤退を求める行動が日本でも各地で繰り広げられている。

ウクライナから手を引け/誰も殺すな 殺させるな 東京

 2月25日、武器取引反対ネットワークが呼びかけたロシア大使館緊急抗議には50人が結集。しかし、大使館前は警察の装甲車6台が占拠し、大勢の警官が歩道を封鎖したため、やむなく手前200bの交差点から「プーチンはウクライナ侵攻をやめろ」「誰も殺すな」「No War(戦争反対)」「Peace for Ukraine(ウクライナに平和を)」とコールをぶつけた。

 27日には新宿駅西口で、総がかり行動実行委員会の呼びかけによる緊急アピール行動。立憲野党の国会議員がマイクをとる。「ロシアの侵攻には何の正義もない。明確な国際法違反。この瞬間も爆撃を受けているウクライナの人たちを救おう。命がけで反戦に立ち上がったロシアの市民と連帯しよう」(福島みずほ社民党参院議員)「犠牲になるのは常に罪もない一般人。誰の血も流させてはならない。私たちにできるのは日本国中、世界中の平和を求める声を一緒に上げていくこと」(吉田はるみ立憲民主党衆院議員)「プーチン大統領はNATO(北大西洋条約機構)への対抗と言うが、いかなる理由であっても国連憲章違反の戦争は許されない。核で世界を脅迫することもやめろ」(小池晃共産党参院議員)

これが敵基地攻撃

 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」運営委員の高田健さんは「NATOは軍事同盟。その拡大には反対しなければいけない。しかし、これを理由に主権国家ウクライナに武力で侵攻することは絶対に正当化できない。ウクライナがどう進むかを決めるのはプーチンでもバイデンでもなく、ウクライナの民衆だ」と指摘し、「ロシアのウクライナ侵略を利用して憲法9条を破壊し、日本の軍事力強化を進めようとする勢力が嬉々として騒いでいる。安倍晋三もその一人」と警告を発した。

 改憲問題対策法律家6団体連絡会の大山勇一弁護士は「ウクライナ東部の二つの“独立国”を守るため、とロシアは言う。かつて日本が傀儡(かいらい)国家“満州国”をつくった歴史を思い起こす。そこで言われたのが集団的自衛権だ。ロシアによるウクライナ防空施設への攻撃も、いま日本が進める“敵基地攻撃”の実践にほかならない」と述べた。

 「地下室に逃げ込み『死にたくない』と声を震わせ訴える少女、空爆された街で『身寄りがなく独り。私はどうすればいいの』と叫ぶ老女。私たちは再び中世の昔に引き戻されてしまうのか」と問いかけたのは、平和をつくり出す宗教者ネットの武田隆雄さん。

 総がかり実行委の藤本泰成さんは「戦争で死ぬのは国の指導者ではない。戦地に赴くのはプーチンでも安倍晋三でもない。常に名もなき草莽(そうもう)の民が、無辜(むこ)の市民が大きな犠牲を払うのだ」と声をからした。


改憲NOの共闘で緊急行動 滋賀

「9条改憲NO!市民アクション滋賀」の緊急の呼びかけに20人が「ロシアは軍事侵攻やめよ 撤退せよ」。(2月26日・大津市)


「ロシアは即時撤退しろ」と共同で抗議 兵庫・西宮

ZENKO兵庫は、ウクライナ侵攻に抗議、即時撤退を求める街頭宣伝。「新日本婦人の会」抗議スタンディングとの共同行動となった。(2月27日・JR西宮駅)


プーチンは戦争を止めろ 韓国・対案文化連帯らも

 プサンの繁華街ソミョンで「朝鮮半島平和キャンペーン」とともに、「NO WAR/ウクライナに平和を」とアピール(2月26日・プサン 対案文化連帯ユ・ミヒさんフェイスブックより)

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