2022年03月18日 1715号

【初めての岡山MDSカフェ 私が心のドアを開くと 相手も心のドアを開く】

 立春を過ぎても真冬の寒さはそのままなのに加え、雨天という、参加者の足が遠のきそうな状況の中開催された「岡山MDS(民主主義的社会主義運動)カフェ」。寒さと悪天候でも7名の参加があり、さらにその内の3名が初参加でした。個性豊かな上に意欲に満ちた参加者たちの姿に、岡山の地に蒔(ま)いたMDSの種がすくすくと育っているのを感じました。

 主催した私自身が置かれた状況は、試練の真っただ中でした。私は、職場で上司からのパワハラの被害に遭い、泣き寝入りせずに相談窓口に通報するなど対処しているところでした。さらに疲労とストレスからスピーチ原稿の執筆が思うように進まず、四苦八苦していました。言葉をひねり出そうと足掻(あが)いている中、閃光(せんこう)のようにあるアイディアが思い浮かびました。

 「今、私が置かれている状況を、ありのままに書こう。自分自身も社会の一部。私がパワハラに対して『NO!』を主張できるのも、バッシングに負けずに勇気を持って声を上げ、社会を変えるために努力してきた先人たちのおかげ。自分が理不尽な現実に屈することなく、声を上げることこそが、無慈悲で地獄のような社会を変えていくことの表れだ、と訴えてみよう」。さらに、私がMDSの活動に参加するようになった経緯や、弱肉強食の世の中を形成する資本主義に対し、皆で助け合い、富を分かち合う「民主主義的社会主義」の実現を目指す組織であるMDSの説明等も原稿に盛り込みました。

 いよいよ本番。緊張でキリキリと胃が痛むのを感じながら、スピーチ原稿を読み上げました。無我夢中のスピーチが終わり、交流会を始める前にしばしの休憩。早速、参加者の方から「大源さん、すごくよかったよ! とっても分かりやすかったし、言葉がすっと心に入ってきた!」とうれしい言葉をいただき、スピーチの最中に感じていた胃の痛みがスッと消えました。

 交流会では、私がスピーチで自分の心の内を明かし正直な気持ちをぶつけた効果があったのか、参加者が次々と自分の歴史や自分の正直な気持ちを語り出しました。ある女性は、セクハラ裁判を起こした体験を。フランス外人部隊に所属し実戦を経験した男性は、戦場での過酷な体験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し自ら命を絶つ兵士たちの話を。

 自分自身が心のドアを開くと、相手も心のドアを開く。交流会は少し形を変えたドアノック♂^動となり、さらに機関紙週刊MDS購読者を1名増やすことにもつながりました。

(岡山・大源亜希子)

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS