2022年03月25日 1716号
【ジェンダー平等の社会を ウクライナ侵略止めよう 3・8国際女性デーのつどい】
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3月8日は国際女性デーでした。ロシアによるウクライナ侵略が激しさを増す中で迎えた女性デー。世界各地で女性たちが平和と女性の権利を求めて行動を起こしました。私たちも「ジェンダー平等の社会を作ろう」のスローガンのもと、つどいを行いました。
まず、OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)からの呼びかけです。コロナ危機の中、世界中で「闇のパンデミック」と呼ばれる女性への暴力で犠牲が増えています。2月14日には、世界各地で女性たちが暴力に抗議する「10億人行動」がとり組まれました。
一方、日本では、男女の格差はますます広がり、ジェンダーギャップ指数は世界で120位。第1位のアイスランドや第2位のフィンランドでは、女性の閣僚が全体の半数以上を占めています。世界は大きくジェンダー平等に向かっています。取り残されている日本。クオータ制(議会などでの男女格差是正へ一定の人数を割り当てる制度)導入など制度を変え、女性議員をふやさなければなりません。
「ジェンダー平等社会の実現に向けて」のテーマで、伊田久美子さん(大阪府立大学名誉教授)が講演し、世界の変化から取り残されている現状が報告されました。男女の格差は、政治分野だけでなく経済的分野でも大きく、特に男女の賃金格差は103位(3/1世界銀行報告書)です。
その要因は、非正規の女性労働者が多いことにあります。コロナ危機の中で70万人の女性が解雇・雇い止めされました。一方でエッセンシャルワーカーが社会生活を支えていることが注目されてきました。しかし、ケア労働者が低賃金で働かされているのは、介護や育児などがもともと女性が無償で行ってきた仕事だからです。政治でも経済でも男性が指導権を握るおじさん新自由主義≠ノ対抗するためには、グローバルな女性運動が必要だ、と伊田さんは訴えました。
世界の女性たちと連帯
国際連帯の運動報告が続きます。フィリピン・アバカダ(貧困地域の就学前教育施設)の女性スタッフらは、コロナ禍でオンラインを活用して子どもたちの教育を続けている取り組みをビデオメッセージで。RAWA(アフガニスタン女性革命協会)と連帯する会は、タリバーンの弾圧の中でも学校を再開する命がけのたたかいを報告しました。OPENは、女性差別撤廃条約選択議定書批准を求める署名を呼びかけました。
最後に「ロシアのウクライナ侵略に反対する」抗議文を参加者で確認し、平和とジェンダー平等に向けて踏み出そうと、思いをひとつにできた充実したつどいになりました。
(OPEN代表 茨木市議・山本よし子)

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