2022年04月08日 1718号

【過去の戦争被害を補償させ、現在の侵略戦争を終わらせる/3・23東京総行動/東リ偽装請負争議 画期的判決を報告】

 コロナ感染拡大の影響で延期になっていた第179回東京総行動が3月23日、午前8時45分に日本製鉄本社前をスタートして午後5時のJAL本社前に至るまで全一日展開された。

 日鉄本社前で主催者あいさつした東京全労協の大森進議長は「ロシアがウクライナ侵攻を開始した。いかなる理由であれ戦争は断固反対。一日も早くロシアが撤退し、戦争を終わらせるよう声を上げていく。徴用工問題も解決に至っていないが、私たちの闘いの歩みは止まることはない」と表明。昨年11月、東リ偽装請負裁判の控訴審で逆転勝訴したL.I.A労組の有田昌弘さんは「労働契約申し込みみなし規定に従い、組合員5人と東リとの雇用関係を認めた。完全な勝利だが、最高裁は会社の上告を受理。今後、最高裁に大阪高裁判決の維持を働きかけていく」と報告した。

 JAL被解雇者労働組合(JHU)の鈴木圭子さんからは悲しい知らせが。解雇撤回争議をともに闘ってきた細井沙織さんが昨年12月、急逝したのだ。「まだ彼女の死を受け入れられない。きょうもお気に入りの帽子をかぶって参加してくる気がする。東部の労組・団体オルグをほぼ一人で担当。JHUに入り、都労委闘争を楽しみにしていた。不当な解雇をされなければ、こんな死に方はしなかった。原因を作った日本航空、国土交通省を許すことができない。墓前に勝利報告できるよう頑張る」

 日本製鉄元徴用工裁判を支援する会の中田光信さんは「元徴用工は全然関係ない日本の戦争に駆り出された戦争の犠牲者だ。ウクライナではどさくさ紛れに労働者を週60時間働かせる法改悪がされたという。労働争議も戦後補償・植民地支配も根っこは一つ」と指摘した。

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