2022年04月15日 1719号

【カジノの是非は府民が決める/住民投票運動 地域で始動 住民投票実施求め意見書採択 市民が動けば議会は動く 大阪・富田林】

 3月25日、カジノ「住民投票」署名運動が始まったその日、富田林市議会が18名中10名の賛成で府知事への「IR/カジノを誘致する計画に対して、府民の是非を問う住民投票の実施を求める意見書」を採択した。

 この意見書は、「人にやさしいまちづくり実行委員会」が出した請願書を受け、日本共産党田平まゆみ市議他3名が準備していたもの。請願書が本議会で可決された後、同日の採択となった。

 同実行委員会は、市庁舎機能が文化施設すばるホールへ一部移転される問題が浮上した昨年9月に2名から活動を始めた。他の6市民団体とともに「市庁舎建替えを考える会」を結成し、反対の署名・請願運動を展開。7団体で8千筆以上集めた署名が功を奏したか、本移転は撤回、5年の仮移転となった。こうした市民の動きが背景にあって、住民投票の請願―意見書も可決されたのだと思う。

 3月31日、富田林市をはじめ南河内地域在住の府民による住民投票スタート集会はそのすばるホールで行われた。集会はサックス奏者Swing MASAの『Don't Kill(殺すな)』演奏と「カジノはいらん!維新もいらんぞ!戦争反対!」の掛け声で元気よくスタート。

 梅田章二富田林担当代表が「この運動は府民市民が声を上げていく運動。多く集めて府議会が議決できないような世論を作ろう」とあいさつ。田平市議による意見書採択の経過報告、建て替えを考える会や河南町、河内長野市、太子町の市民からの状況報告と続いた。河南町の佐々木きえ町議、力武清町議からもともに取り組む力強い発言。

 有権者の50分の1にとどまらず「目標は高く、吉村知事が集めた220万票を上回る署名を集めて否決を許さない闘い」(吉井英勝元衆議院議員)とすることが重要だ。建て替えを考える会代表が強調したように「市民が動けば議会は動く」。カジノはいらない! 市民の声を聴け≠ニいう個人・グループの思いを束ねる運動であることが実感できる集会となった。

(富田林市・中條千尋)



大阪市のカジノ計画案強行反対 市民の声を聞け

 3月29日、カジノ計画案強行採決の大阪市会最終日、カジノに反対する市民団体どないする大阪の未来ネット、大阪・市民交流会らが市役所前で「強行採決反対」「市民の意見を聞け」とアピール行動。提出済みの反対署名10万筆に加え、さらに2200筆を追加提出し、市民の反対の声を突きつけた。住民投票署名運動も呼びかけられた。

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