2022年05月13・20日 1723号

【みるよむ(620)2022年4月30日配信 イラク平和テレビ局in Japan イラク・バグダッド 2022年国際女性デー 権利の実現を求め、ウクライナ戦争を告発】

 3月8日、バグダッドで、女性団体や労働組合、イラク労働者共産党などが中心となり、「手を取り合って女性へのあらゆる抑圧を打ち倒そう」と国際女性デーのデモと集会が行われた。

 イラク労働者共産党の若い活動家、ラニア・ムクタールさんが「3月8日国際女性デーで、世界中の何百万、何千万の人々が、女性に加えられた不平等や性的差別に反対し、大きな声を上げた」と宣言。「女性は、性的差別を受け、あらゆる形の暴力にさらされ、人間の尊厳を踏みにじられ、最下級の人間として扱われる」という資本主義社会システムを批判し、さらにウクライナ戦争について、「人間の共同体に対し、軍国主義を解き放ち、帝国主義軍事機構に数十億ドルを投資するもの」と告発した。

 アマーン女性連盟のナディア・マフムードさん(2007年全交に参加)は「イラク女性のうち働いているのはわずか13%で、残りは失業している。私たちは、未成年者の結婚を禁止する法律の制定を要求する。まだ幼い段階で強制結婚させられている少女が何百、何千といる」と、女性の置かれた厳しい現実とそれを変革する闘いを報告した。

世界中で闘い続ける

 「運動に立ち上がるフェミニスト」の活動家は「すべての進歩的で民主的な勢力が、女性と家族の社会的、政治的、経済的権利を獲得するために足並みをそろえよう」と呼びかけた。

 イラク労働組合総連合の労働者は「女性の自由と権利のために、イラクだけでなく世界中で闘いを続ける」と訴え、もう一人の労働者も「私たちは女性の普遍的な権利を守り、実現のために闘う」と宣言した。

 最後にナディアさんが「暴力が終わり、女性と男性の平等が実現するその日まで、私たちはこうした活動を続けなければなりません」としめくくった。

 イラク女性の社会変革の闘いを明確に示した映像だ。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

 
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