2022年06月24日 1728号

【一人も切り捨てられない市民に寄り添う西宮市に/会への「ありがとう」も/平和と福祉のまち西宮をつくる会が集い】

 5月28日兵庫県西宮市内で「平和と福祉のまち西宮をつくる会 1周年の集い」が開かれた。2021年4月10日の会結成から1年間の歩みを振り返り、23年4月市議会議員選挙から市政変革へ、改めて思いを固めた。

介護や副反応問題解決を

 21年、コロナ禍の深刻化の中、介護現場のケアマネジャーから「個人や事業者任せの今の福祉行政では、自分の命や大切な人たちの命を守れない」、ワクチン接種した市民からは「国はワクチンを打つことに重点を置くが、副反応のことは報道でも取り上げられない。接種後約1か月経った今も、手足のしびれが続き、歩くのも大変な状態」との声が会に寄せられた。

 こうした声を受け、会は同年8月「コロナ感染爆発を早期に抑え込み、市民の命と健康を守るために、『検査体制と医療の抜本的充実』を求める緊急要望書」を提出した。▽「臨時の仮設医療施設」を設置し、自宅待機者への医療を保障すること▽検査体制を抜本的に拡大し、早期発見で感染拡大を防止すること▽ワクチン接種後の副反応に責任をもって対応すること―を市に訴えた。

コロナ対策を求めて

 コロナ感染爆発が進む今年1月、全国で過去最多(当時)となる3万人超の新規感染者、西宮市でも207人の新規感染が確認され、自宅療養、入院・療養等調整中は732人となった(1/18時点)。

 会は1月19日、再度市へ「市民の命と健康を守るために、『検査体制と医療の抜本的充実及び保健所の体制強化』を求める緊急要望書」を提出。昨年の「緊急要望書」の項目に加え「機能不全に陥った保健所体制」をオミクロン株の感染力に対応できる「災害体制」に格上げし「全庁的なコロナ支援体制」を直ちに確立すること等を求めた。

ウクライナでの戦争NO

 2月24日、ロシアによる軍事侵攻が始まり、会は3月11日から西宮市内で、ウクライナ侵略抗議の街頭行動を10回以上展開した。

 街頭で募ってきた平和へのメッセージで、ロシア政府あての「戦争で解決しないでしっかり話し合っていき、小さな一歩でも交流することでお互いの顔が見え、心が通じ合います。民族の違いを越えて平和を築いていきましょう」や、日本政府あての「平和的解決に向けリーダーシップを発揮していただくことを願います」など、市民の平和への思いを受けとめてきた。

市民目線で変えよう

 会代表の広田かずやさんは、西宮市政の変革にかける思いを次のように語る。

 ―市や議会が国の言いなりの政策を積極的に進めるようになると、職員は必然的に住民の立場に立って考えることがなくなる。コロナ感染爆発に「検査を受けたい」「医療を受けたい」「人にうつしたくない」と当り前の要望をしても、西宮市は何一つ「独自政策」で応えようとはしなかった。

 このままでは行政によって市民の命と暮らしは奪われてしまうと思い、昨年4月に会を立ち上げた。街頭や戸別訪問などで「2月に友人が亡くなった。西宮では入院先が見つからなかった」「電車の交通費助成の廃止で、高齢者の生活は苦しくなる一方だ」など、コロナ禍で傷ついた市民の切実な声を聴いてきた。

 市民が求めているものは、医療・福祉・介護・子育てなど公的支援の充実だと実感した。一人も切り捨てられない、市民に寄り添う西宮市にしていくために、市民目線で変えていきたい―

 介護や福祉の現場労働者から「西宮市を変えようと、会を立ち上げてくれてありがとう」「これからも仲間として応援していく」など励ましの言葉がかかる。

 最後に会の通信読者2500人をめざすことを確認して、元気に集いを終えた。



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