2022年08月05日 1734号

【カジノを止める力示す府庁ヒューマンチェーン/21万筆の思い噴出】

 7月21日、大阪府庁前で「カジノ住民投票をもとめる府民アクション」が行われた。21万134筆の署名を積んだトラックを取り囲み72市区町村の署名受任者や市民600人が結集した。

 「もとめる会」共同代表の西澤信善さんは「横浜でも直接請求署名運動が行われ、市議会は住民投票の実施を否決したが、市民は市長選勝利でカジノ誘致を止めた。大阪でも再現したい」、同じく大垣さなゑさんは「これだけの署名に対し、府議会がどう判断するのか問われている」と訴えた。

 62日間の署名活動に取り組んできた72市区町村の受任者らが、署名数を記したプラカードを掲げ、集めてきた思いを一言アピール。事務局長の山川よしやすさんがマイクを持って走る。

 「大阪市旭区2519筆、カジノ止めよう」「摂津市です。2212筆、法定数の1・3倍集めました」「能勢町、有権者の3・9%675筆集めました」「寝屋川市9644筆、これからが闘いだ」「大東市4508筆、法定の2・2倍、最後まで頑張ろう」と、72すべての地域から20秒で発言。一人ひとりが汗をかき請求権を確立した喜びと誇りを語る姿は感動的だ。

 続いて山川さんの「府議会は住民投票を行え」のコールで、全員が一斉に手を挙げ「府庁包囲ヒューマンチェーン」を完成させた。

 署名簿を府庁舎に運び入れ、条例制定直接請求書を提出。大阪府では1977年以来となる直接請求の瞬間だ。

 記者会見で共同代表の中野雅司さんは「取り組んだ人たちから本当に感謝された署名活動だった。目標数を超えてホッとしている」と涙ぐみながら述べた。

 最後に、「吉村知事との直接面談を求める」要請書と「知事への手紙・書簡」を手渡すが、知事は面談を頑なに拒否している。府民の追及を恐れているのだ。

豊中市議会で意見書可決

 臨時府議会は7月29日。条例案についての6人意見陳述と本会議が行われ、会は府庁前で座り込む。前日まで議員申し入れとファクス行動にも取り組む。

 22日には、ZENKO「ワンデーアクション」で、カジノ計画に出資する20社、資金を貸し出す三菱UFJ・三井住友銀行に「出資するな/融資するな」と要請行動や市民デモ。25日、豊中市議会臨時会で住民投票条例制定を求める意見書が可決され、条例を求める声は広がる一途だ。

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