2022年11月04日 1746号

【介護保険制度改悪反対の意見書を 署名に寄せられる切実な声 平和と福祉のまち西宮をつくる会代表・広田かずや 兵庫・西宮市】

 超高齢化社会を前に、介護保険制度を利用しにくくするのは本末転倒です。これでは、要介護高齢者や家族等介護者の命と暮らしは守れません。年内にも具体化し来年の通常国会成立をとの動きに何としても歯止めをかけたいと思いました。

 介護を受ける高齢者の尊厳を守り、介護を行う家族等の負担を軽減し、介護を支える事業者・従事者が希望を持てるように、12月市議会で、介護保険制度改悪に反対する意見書の採択を求める署名運動を始めました。住民投票直接請求に必要な有権者の50分の1=約7800名を超える署名をめざしています。

 毎週月曜と金曜の市役所前、スーパーをはじめ街頭などで署名行動に取り組んできました。その中で多くの声が寄せられました。

 「認知症サポーターしています。(要介護1、2を外すことについて)なかなか理解されていないけど1、2の方こそ支援が必要な人たちです」「10万の年金生活で生活が苦しい。介護保険は払えない。今もダブルワークで働いています」「私も介護していたから、よく気持ちわかるわ」「税金は医療費と子育て費用に使ってほしい」「介護保険制度の見直しのたびに運動があったと思うが、小さな成果でも教えてほしい。署名の効果を知りたい」「軍事費や新基地建設、国葬などに使う税金を子育て支援に使って」などなど。

 8月末にスタートし、現在1500筆を超える署名が寄せられています。

 10月22日に行った介護サービス事業所交流会にはオンラインも合わせて約30人が参加。「介護保険制度という手段が手詰まりになり、尊厳を保持した自立生活をおざなりにし葬り去ろうとしている」「ケアマネを続けたいが、できないかもと思ってしまう状況を変えたい」「私たちのことを、私たち抜きで決めないで」「署名集めても変わらないと言われるけれど、声を上げなければ介護保険は崩壊する」「交流を通じて勇気をもらった」など、これからもこのようなつながりを広げていきたいと思う交流会となりました。

 コロナ対策でも西宮市は、高齢者施設の月2回検査を増やそうとしませんでした。しかし、私たちが粘り強く要望や署名提出を続ける中で10月17日、月4回への拡充を実現できました。「市民が声を上げれば必ず変えられる」と実感しました。

 11月12日には、介護保険改悪を許さない集い(仮称)=i18時30分から西宮勤労会館にて)を開催します。意見書採択を実現し、西宮市を市民に寄りそう市政に変えていく決意です。

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